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「ミトマとトミヤスは少し不運だ」ブラジル人記者が同情…遠藤航・冨安健洋・三笘薫のプレミア勢“ホンネ評価”「いつか2人の縦関係を」
posted2024/07/02 11:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Kiichi Matsumoto
かつて日本のフットボールファンにとって、プレミアリーグは「世界最高峰だが、各国のトップオブトップのスタープレイヤーを堪能するリーグ」という印象だった。
しかし西沢明訓や中田英寿、戸田和幸らがサッカーの母国に挑戦してから20年……サウサンプトン吉田麻也、プレミア制覇を果たしたレスター岡崎慎司、そしてリバプール南野拓実らが系譜をつなぎ、23−24シーズンは冨安健洋、遠藤航、三笘薫、橋岡大樹と4人がプレミアの舞台で戦いの場に身を置いた。
この稿では優勝争いを繰り広げたアーセナル冨安とリバプール遠藤、プレミア2年目は負傷との戦いを強いられた三笘。それぞれの戦いぶりと今後の期待について、チアゴ・ボンテンポ記者の率直な意見を聞いていこう。
遠藤の成功をチアゴ記者が“驚かなかった”ワケ
――今シーズン、欧州で戦う日本代表で大きなトピックと言えるのは、遠藤航がリバプールで中盤アンカーのポジションを確保したことでした。
「リバプールで成功したことについて、僕は驚かなかったよ」
――おお、獲得時は疑問符がついていたわけですが、チアゴ記者は心配していなかったと。
「そうだね。年齢だけでネガティブなコメントが流れるのは、どの国でもよくないこと。遠藤は日本代表でもシュツットガルトでも、あれくらいのプレーは通常運転だったから、もしバイエルンに移籍したとしても活躍できるはずと思っていたくらいだしね。1年後、同じシュツットガルトの伊藤洋輝がバイエルンに移籍するとは思ってもみなかったけど(笑)」
――遠藤がリバプールにフィットした要因は、どこにあると感じていますか?
「リバプールの中盤は素晴らしい才能が集まっているけど、遠藤航が持っているような特徴の選手はいなかった。この1点に尽きると思う。例えばアルゼンチンのマクアリスターはクリエイティブなタイプだし、現在EUROのハンガリー代表で戦っているソボスライも素晴らしい選手だけど、ボール回収能力については遠藤が上回る」
――確かにリバプールの中盤構成からは、バランスの良さを感じました。
「クロップ監督を筆頭にしたリバプール首脳陣の目利きもよかったよね。それぞれ特性の違うトライアングルを構成することで、アンカーというポジションで遠藤が機能すると予見していた。シュツットガルトで高いレベルかつコンスタントに活躍していたのを見逃していなかったはずだし、遠藤はその期待に見事応えたと言える」
「トミヤスはちょっと運が悪い」…なぜそう思う?
――続いては、リバプールとともに優勝争いを繰り広げたアーセナルの冨安健洋です。
「冨安は……ちょっと運が悪いと思うんだ」
――ん、なぜそう思うんですか?