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「決断は2日前」筒香嘉智32歳が明かす横浜DeNAベイスターズ復帰の舞台ウラ…巨人入り報道で“裏切り者”呼ばわりも「少し嬉しかった」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byJIJI PRESS
posted2024/04/22 17:08
5年ぶりに古巣ベイスターズに復帰した筒香嘉智。会見で三浦大輔監督と握手を交わした
「自分の頭を整理していく中で、一番高いモチベーションになったのが、横浜で優勝を目指すということだった」
決断をしたのはDeNAへの復帰が発表された2日前、4月14日のことだったという。
「横浜とはずっとつながっていた。復帰とかどうとかという話はなかったんですけど、毎年、毎年、萩原(龍大)さん(チーム統括本部長)を通じて南場(智子)オーナーからも声を掛けていただいていました。今回も電話でお話をさせていただき、心を動かされるような言葉をかけていただいた。非常に感謝していますし、南場オーナーが目標に掲げている横浜で優勝というものに、一緒のピースとして一生懸命頑張りたいと思った」
そして思いはファンへと飛ぶ。
一軍への復帰は…?
4月18日。ファンに無料開放した横浜スタジアムで行われた入団会見。スタジアムに響き渡った応援歌、スタンドのあちこちから聞こえてきた「おかえり!」の声……。
「正直、かなり鳥肌が立っている」
その瞬間に筒香は自分の選択が間違っていなかったことを確信した。
4月21日は横須賀のファームグラウンド「DOCK」で打ち込みを行い、23日から千葉・鎌ヶ谷スタジアムでの日本ハム3連戦で再び実戦練習を行う。
「(アメリカでは)無駄な部分を削ぎ落とす作業をしてきました。向こうの投手は足が上がって着地するまでの時間も早いですし、日本よりも色々な種類のピッチャーがいる感覚でしたので、無駄があると対応できない。それは日本に戻っても生かせる部分だと思います。鎌ヶ谷では日本人投手の間合いとかはまた全然違うと思うので、打席に立ってみないとわからない部分もあると思いますし、その辺の微調整は必要かなと思っています」
一軍戦への復帰は早ければ4月26日の本拠地・横浜スタジアムでの巨人戦とも言われる。
「試合毎に話し合って、最後は僕と球団の意見が一致したらいくと思います」
そんなに時間がかからずに背番号25が一軍のグラウンドに帰ってくることは間違いなさそうだ。