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年俸10億円超で契約更新・冨安健洋も…アーセナルvsマンCの最新型「4バック全員CB作戦」遠藤航リバプールは?〈至高のプレミア優勝争い〉
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byStuart MacFarlane/Getty Images
posted2024/04/03 17:02
3月、アーセナルと契約更新した冨安健洋。彼の真価は世界最先端のフットボールトレンドを体現している点にある
シティの超速のドリブラー、ジェレミ・ドクを止めるには、オレクサンドル・ジンチェンコよりも、この日本代表の方が信頼できると、指揮官は考えたのだろう。大晦日以来のプレミアリーグの舞台を踏んだ冨安は、対峙したドクの信じがたい瞬発力に苦しんだシーンもあったが、なんとか食らいついて無失点に貢献した。
同日の前時刻では、リバプールが三笘薫のいないブライトンを逆転で下し、首位に再浮上。遠藤は前節のシティ戦に続いてフル出場している。シーズン終了後に退任するユルゲン・クロップ監督の花道を飾るべく、今後もフル稼働が続くだろう。
カギは守備…ならば遠藤と冨安への期待も
「どんなときも、首位のチームが優勝候補だ。我々にできるのは、次のアストンビラ戦に備えることだけさ」と話したのはシティのグアルディオラ監督だ。リーグ4位のビラ戦に続き、来週にはチャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦も控えている。3チームのなかでもっとも厳しい日程が待っているが、それでもまだ、2シーズン連続の3冠というこれ以上ないほどの偉業の可能性も残っている。
今季のプレミアリーグ優勝を見据える3チームには、それぞれに理由がある。直接対決こそもうないが、熾烈な争いはあとふた月ほど続いていく。最大のカギのひとつはディフェンス──それを生業とする遠藤と冨安への期待も、自ずと高まるに違いない。