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「みなさんがうるさいので」大谷翔平の皮肉…なぜアスリートの結婚会見は“消えた”? 米国スターが怒った日本のマスコミ「記者会見イヤだった」
posted2024/03/09 11:01
text by
近藤正高Masataka Kondo
photograph by
AFLO
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「みなさんがうるさいので…」
MLBのロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が2024年2月29日、インスタグラムで結婚を発表した。翌3月1日(日本時間)にはメディア各社共同の囲み取材に応え、相手が「日本人の一般女性」であることなどを明かしている。
この会見ではまた、そもそも結婚を発表しなくてもいいのにアナウンスした理由を問われ、大谷が「一番はみなさんがうるさいので。しなかったらしなかったでうるさいですし、きょうここでして、あとは野球に集中したい」と、やや皮肉っぽくメディアに釘を刺す一幕もあった。
トップアスリートの結婚といえば、現在はプロスケーターとして活動する羽生結弦が、昨年(2023年)8月に結婚したものの、相手の女性をめぐる報道が過熱し、このままでは相手や自分を守り続けるのは難しいとして、わずか3カ月あまりで離婚を発表したことがまだ記憶に新しい。
羽生や大谷をめぐる報道も踏まえてだろう、3月5日には、労働組合・日本プロ野球選手会が「プライバシーの尊重に関するお願い」と題する声明を、メディア関係者、またSNSを利用するファンに向けて出している。
こうした一連の動きからは、アスリートの結婚に対する世間の関心の高さがうかがえる。しかし一方で、アスリート側のメディアへの対応は少し前からあきらかに変化しつつある。たとえば、今回の大谷も含め、近年はアスリートが結婚や婚約を発表しても、かつてのように相手が同席しての会見が行われることは少ない。相手が一般人であれば、名前など素性は明かされない場合がほとんどである。一体、こうした変化はいつぐらいから、どのような事情を原因として表れるようになったものなのだろうか。
それ以前に気になるのは、そもそもアスリートが結婚(婚約)会見を行うようになったのはいつからなのか、ということだ。まずはこれについて突き止めたうえ、以後、各時代のスターアスリートたちがいかに結婚を公表してきたか、メディアとの関係を中心に振り返ってみたい。
初めて“記者会見”をしたのは誰?
スポーツ界や芸能界のスターが結婚会見を行う前提となるのは、芸能マスコミの存在である。その3本柱といえるテレビ、スポーツ新聞、出版社系の週刊誌はいずれも戦後になって登場した。