国学大、第101回箱根駅伝に向けた「頂上作戦」

　桶田一翔（熊本工業・14分17秒85）は、都大路を目指し、主将としてチームを牽引したが県大会4位に終わり、連覇はならなかった。その悔しさを噛みしめ、1年目から3大駅伝を走る意欲が満々だ。さらに佐々木朱里(しゅり)（北海道栄・14分20秒84）、海老原慧（八千代松陰・14分22秒71）、池田真大（熊本千原台・14分24秒09）、塚本瑞起（津田学園・14分24秒77）らが入学予定だ。

　国学大は、2区3位の平林清澄、山本歩夢の1年時から活躍してきたダブルエースが4月から最上級生になり、いよいよ箱根のてっぺんを狙い、頂上作戦に入る。3区4位の青木瑠郁、5区17位の上原琉翔、8区6位の鎌田翔馬、10区10位の高山豪起の新3年生が主力になり、層はかなり厚くなった。ルーキーが青木たちのように1年時から活躍ができれば、連覇を狙う青学大やダブルエースがいる駒澤大に一泡吹かせることが十分に可能だ。

サッカー→陸上に転向したランナー

　箱根駅伝総合6位の法政大は、タイムよりも実戦で強さを発揮する選手のスカウティングに成功している。大阪桐蔭からは大阪府高校駅伝3区3位の粟野揺(ゆらぎ)（14分18秒05）、1区2位の粟野紡(つむぎ)（14分31秒25）が入学予定だ。

　都大路7区区間賞の平山櫂吏(かいり)（八千代松陰・14分21秒36）は、常に攻めのレースを目指し、ロードでの強さはピカイチ。いずれチームのエースに成り得る選手だ。また、3000m障害でインターハイ出場の町田陽太（東農大二・14分24秒21）、中学時代はサッカー部ながらも一般入試で高校の陸上部に入って成長し箱根駅伝出場が目標の苦労人・池永航（九州国際大付・14分24秒55）、全九州駅伝6区3位の山際晃太朗（小林・14分33秒51）、主将としてチームを引っ張った青手木陽太（自由ヶ丘・14分39秒75）は5000mと3000m障害がメインになる。

　法政大は、前回の箱根駅伝は総合6位で2013年に坪田智夫監督が就任して以来最高タイ（2018年、2019年）の順位だった。その経験者が6名も残り、トップ5も見えてきている。2、3年の中間層、ルーキーたちがチーム力の底上げに貢献できれば、より戦える集団になるだろう。

 ＜「中大＆順大など名門校」編につづく＞