――今季は外野のレギュラー争いが求められていますが、打席でその辺の積極性が出てくれば……。

大久保　ゲーム前は楽しくて色んなことをやっていても、ゲームに入ると別人なんですよ。凝り固まってね。自分を曲げないのは良いところでもあるし、それは今の子たちの特長かもしれないですけど。ただ、去年は打席数をもらって経験を積んだけど、何かを掴んだかといえば、まだ俺は掴んでいないと思いますね。掴んでいたら3割打っています。それくらいのポテンシャルは持っている。それが掴み切っていないで、バタバタしていた。原監督も規定打席（439打席であと4打席で到達）のことは知っていたと思いますけど、むしろだから立たせなかったんだと思います。お前さん、まだそこまで行っていないぞ、と。

原監督から阿部監督へ。大転換期を迎える巨人　©︎Naoya Sanuki

秋広に「本当に必要なもの」

――阿部監督は秋広がこのオフに参加した行事で遅刻が2度あったことなど私生活面での緩みも指摘し「最初は（キャンプで）三軍スタートも考えた」と語っていたようです。色々な面で大人の振る舞いを身につけることも、グラウンドでのプレーにいい影響をもたらすのではないかという気もしますね。

大久保　練習では品のある打球を打つんです。打球がスーッと伸びていく。それはバットの入射角がいいからなんです。それなのに、何で追い込まれるまでに思い切っていかないの、と。ベテランみたいなバッティングするな！　と言いたくなりますよね。（原）監督は天才と言ってくれましたけど、天性でやってきたものはダメになった時にガタガタとなる。30本打てる資質は十分にあるんです。それが何で2割5分のただのデカいやつになっているの？　って……秋広には様々な意味で、本人の気づきが必要だと思いますね。

　忖度なきデーブの若手選手評。後編は、2年目の浅野翔吾外野手らへ、寄せる期待と厳しい言葉が次々出てきた。

〈つづく〉