スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
高校サッカーで超無名だった伊東純也「差がありすぎて悔しさは…」遠藤航17歳はJ1出場→今やリバプール主力…アジア杯森保ジャパンの青春
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byDaisuke Nakashima/Kiichi Matsumoto
posted2024/01/08 17:00
伊東純也と遠藤航。高校時代は大きく異なる境遇だった
四日市中央工業高校(四中工)1年時から3年連続で全国高校サッカー選手権に出場すると、2年生で迎えた第90回大会では初戦から決勝戦まですべての試合でゴールを奪い、得点王に輝いたのだ。
冒頭の言葉通り、中学生の浅野は強豪校でプレーする意識はなかったという。しかし四中工を率いていた樋口士郎は中学時代の浅野を見て、こう感じていた。
「当時から彼はずば抜けたスピードを持っていた。しかも、スピードタイプにありがちな、ボールが収まらなかったり、顔が上がらないというデメリットが彼にはそれが無かった。絶対に将来大成する存在だと思った」
遠藤が「高3の時より抑えることができた」相手とは
<名言3>
高3の時よりは抑えることができたかなと思います。
(遠藤航/NumberWeb 2015年4月21日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/823165
◇解説◇
高校年代(場合によっては中学年代)からプロの世界で戦える。サッカーという競技が持つ醍醐味の1つだ。第2期森保ジャパンでキャプテンを務める遠藤は、その代表格と言っていい。
高校3年時の2010年、湘南ユースに所属の遠藤は当時の監督である反町康治(現日本サッカー協会技術委員長)に才能を見出されて2種登録されると、J1リーグで6試合1ゴールの成績を残した。
翌2011年にはプロ1年目にしてJ2リーグ34試合に出場。さらに翌年には19歳にしてキャプテンを任されると、32試合7ゴールの活躍を見せてチームのJ1昇格の原動力となるなど、高校時代に踏み出した一歩がプロキャリアの確かな足跡になったことは確かだ。
実際に2人に点を取られているし…
冒頭の言葉は、2015年のガンバ大阪戦後のこと。当時の日本代表で常連だった宇佐美貴史、その前のFC東京戦では武藤嘉紀とマッチアップした遠藤は、「流れの中でやられた感はなかったです」と手ごたえをつかんでいた。ただその一方で、まだまだ突き詰める部分は多いとも自己認識していた。
「実際に2人に点を取られているし、それが相手チームの勝利に繋がっている。チームの勝利に貢献するプレーという意味で、僕ももっと貢献していきたい。それに2人はA代表に入っているので、自分もそこは意識して狙っていきたいと思っています」
このように語っていた遠藤は湘南、浦和レッズで欠かせぬ存在になったのちにヨーロッパへ渡った。