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「エンドウを嫌いになんてなれないよ(笑)」辛口のリバプールファンがホメた…現地で聞く遠藤航30歳への“本音評価”「正直アジアカップは残念」
posted2023/12/27 19:38
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Kosuke Tajima
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夏の移籍期間に、ドイツのシュツットガルトからリバプールに加入した遠藤航。入団当初は出場機会が限られ、チームとして優先順位が高い「国内リーグ」ではベンチスタートが続いた。
先発試合は、優先度の低い「欧州リーグ」と「リーグ杯」に主に限定され、ピッチに入っても波に乗り切れない期間が続いた。初ゴールを決めたトゥールーズ戦(欧州リーグ。10月26日)のように良いプレーを見せた試合もあれば、パフォーマンスが振るわず前半だけで交代を命じられた試合もあり、持続性と一貫性を欠いた。
ところが、12月上旬に大きな転機が訪れた。
12月3日のフラム戦で途中交代で出場すると、後半42分に貴重な同点ゴールを奪取──。4−3の逆転勝利に大きな役割を果たした。しかも、その3日後に行われたシェフィールド・U戦で、アルゼンチン代表MFアレクシス・マクアリステルが膝を痛めるアクシデントに見舞われた。守備的MFを本職とする選手は遠藤1人だけの状況になり、日本代表MFへの期待は否応なしに高まった。
スタメンに定着した遠藤は、ここから尻上がりに調子を上げていった。12月17日のマンチェスター・U戦(0−0)で安定したパフォーマンスを示せば、中2日で行われたリーグ杯準々決勝のウェストハム戦(5−1)でMOM級のプレーを披露。ウェストハム戦では、後半15分の遠藤交代時に本拠地アンフィールドのサポーターからスタンディング・オベーションが沸き起こるなど、30歳MFの評価は試合を重ねるごとに高まっている。
「エンドウをどうして嫌いになれる?(笑)」
では現地のリバプールサポーターは、遠藤についてどのように考えているのか。サポーターから話を聞いた。
1人目は、2人のお孫さんを連れてアンフィールドに駆けつけたジョン・ロッドさん。御年69歳の超ベテランサポーターで、2歳のときから67年にわたってリバプール愛を貫いているという熱狂的なファンだ。メインスタンドでシーズンチケットを所有しており、「強いときも弱いときも、この目でリバプールを追いかけていた」と力を込める。名門リバプールを知り尽くすロッドさんは、8月に加入した遠藤について次のように語る。