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英国紙も絶賛「エンドウは不可欠」遠藤航30歳“異例の移籍”から4カ月…低評価からの大逆転、本人が語った「リバプールは僕次第ぐらいの気持ち」

posted2023/12/27 19:37

 
英国紙も絶賛「エンドウは不可欠」遠藤航30歳“異例の移籍”から4カ月…低評価からの大逆転、本人が語った「リバプールは僕次第ぐらいの気持ち」<Number Web> photograph by Getty Images

今年8月にリバプールに移籍した遠藤航(30歳)。現在公式戦7試合連続でスタメン出場中(写真は8月)

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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リバプールで公式戦7試合連続スタメン出場中の遠藤航(30歳)。4カ月前の移籍当初は地元紙やファンからも低評価が目立った。なぜ遠藤は“逆転”できたのか……アーセナル戦後、本人に聞いた。【全2回の前編/後編も公開中】

◆◆◆

「今回の試合は、私がこの20年で目撃してきたフットボールの試合で最高部類だった。サッカーの激しさ、目まぐるしさにおいて、トップクラスの試合だった」

 プレミアで首位を走るアーセナルのミケル・アルテタ監督は、12月23日にリバプールの本拠地アンフィールドで行われたリバプール戦後、こう振り返った。2位で追いかけるリバプールのユルゲン・クロップ監督も「最高の2チームによる、最高の試合だった」と同調。世界最高峰の首位決戦に相応しい、好ゲームとなった。

 そしてリバプールのMF遠藤航はこの一戦で先発フル出場を果たし、抜群の存在感を示した。

 日本代表MFは4-3-3のアンカーで先発。守備的MFとして、素早い寄せ、ボール奪取、スペースへのカバーリングを絶え間なく行い、守備の防波堤として機能した。マイボールにすれば、左右にボールを散らしたり、前線に長いパスを通したりと、攻撃の起点としても奮闘し続けた。

アーセナル戦直後の遠藤に聞いた

 遠藤の持ち味が凝縮されていたのが、後半5分の場面だ。中盤前方までポジションを押し上げ、アーセナルのMFマルティン・ウーデゴールに体を入れてタックル。ノルウェー代表MFをふっ飛ばし、素早く攻撃につなげた。

 前半11分には、遠藤がアーセナルのFWガブリエウ・マルティネッリに後方から突っつかれながらも持ちこたえ、前線にきれいなロングパスを通した。日本のサムライは攻守両方で奮闘した。

 1−1のドローで終わった激戦を、遠藤は次のように振り返った。

「90分を通して、内容はお互い良かった。インテンシティの高い試合でした。2−1で勝てれば理想だったですけど、内容自体は悪くなかった。お互いにチャンスがあったので、1-1のスコアは妥当な結果かなと。

(個人としては)入りも良かった。ボールの受け方だったり、パスを前につけるシーンだったり、ちょっとプレッシャーを剥がして、みたいな場面もあった。特に後半は、守備のところでしっかり奪い切るところを意識していた。悪くなかったとは思います」

 特に前半は、目まぐるしく攻守が入れ替わった。アーセナルがチャンスを作ったと思えば、1分後にリバプールが決定機を迎える。試合展開の速いプレミアリーグでも、今回の一戦は目が回るほどのスピードで展開した。ピッチ中央部でプレーした遠藤も体力的にキツかったというが、意識していたプレーをピッチ上で体現できていた。

【次ページ】 「もう自分がやるしかない状況」

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