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三笘薫のケガ直後に目撃した「“右足ケンケン”と松葉杖」現地記者が感じた異変…じつは4日前に三笘が語っていた「アジアカップへの本気度」 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2023/12/24 17:06

三笘薫のケガ直後に目撃した「“右足ケンケン”と松葉杖」現地記者が感じた異変…じつは4日前に三笘が語っていた「アジアカップへの本気度」<Number Web> photograph by AFLO

12月21日のクリスタルパレス戦で左足首を負傷した三笘薫(26歳)。現地で試合を取材した記者がレポートする(写真は11月の試合で)

 三笘は冨安に「アジアカップに来て欲しい」と、一緒に戦いたいと伝えたという。「彼もプレミアリーグで戦いたいと思いますし、急がずしっかり治して欲しい」と冨安に気遣っていたが、守備の大黒柱の出場を望んでいたように、三笘としてはアジア杯にかける気持ちは強いようだった。

英国では「松葉杖=重症」ではない

 松葉杖姿の三笘を見て、すぐに思い出したのがカタールW杯前の怪我だった。

 昨年10月14日に行われたブレントフォード戦で、当時はまだブライトンのベンチ要員だった三笘は、後半開始時から交代でピッチに入った。ところが、投入からわずか2分で負傷。相手選手と激しくぶつかり、さらに右足首をひねって負傷した。アピールしたい気持ちが強かったのか、プレーを止めることなく試合終了までプレーした。

 この試合後も三笘はプロテクトブーツを着用し、松葉杖をついてスタジアムを後にした。ちょうどカタールW杯開幕まで残り1カ月のタイミングで、不安が広がったが、試合翌日に「捻挫で10~15日間の離脱」と診断された。「W杯欠場」という最悪の事態は避けられ、ホッと胸をなでおろした記憶がある。

 気になるのは、今回の負傷時に三笘が自ら交代を申し出たこと。昨年10月の怪我の際は、足をひきずりながらも最後までプレーを続けた。ただ今回は、故障直後から痛みの程度が前回よりも酷いように映った。昨年10月と同じように今回も軽症であってほしいと願っているが、接触プレーのないところで足を滑らせて痛めたのは気がかりである。

 日本では「松葉杖=重症」のイメージが強いかもしれないが、地元紙『アーガス』のブライアン・オーウェン記者が「プロテクトブーツの使用は必ずしも重症を意味するものではない。悪化を防ぐ目的で使われることがある」と記事で説明していたように、イングランドでは予防措置で松葉杖を使用するケースが少なくない。ここは慎重に、クラブ公式の情報、もしくは本人の発言を待つことにしたい。

 21日にクリスタルパレス戦を終えたブライトンの次節は、28日にホームで行われるトッテナム戦。英国はこれからクリスマス時期に入り、24日の夜から25日終日、さらにボクシング・デー(祝日)の26日まで休暇に入る。特に25~26日は都市間を結ぶ列車やバスも止まり、社会全体が一時停止の状態になる。

 そのため、三笘の怪我に関する情報がアップデートされるのは「27日以降になるのでは?」と予想している。

 プレミアリーグ、さらに日本代表の一員としてアジア杯も控えている三笘。今回も、軽症の一報を待ちたい。

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