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三笘薫のケガ直後に目撃した「“右足ケンケン”と松葉杖」現地記者が感じた異変…じつは4日前に三笘が語っていた「アジアカップへの本気度」
posted2023/12/24 17:06
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
アクシデントが発生したのは、試合終了まで残り時間10分のところだった。
12月21日に敵地で行われたクリスタルパレス対ブライトン戦。0−1の相手リードで迎えた後半35分、右サイドからクロスボールが上がると、三笘薫はトラップしてペナルティエリアに入り込んだ。
しかし三笘は左足を滑らせ、体勢を崩してしまう。左の足首を痛めたようで、体が一度ビクンと激しく反応した。それでもボールを前へ進めたが、相手DFと軽く接触したところで転倒。主審はノーファウルの判定を下し、プレー続行となった。
三笘は、痛めた左足首をすぐに押さえた。だが、日本代表の“ダイブ”と勘違いした相手GKディーン・ヘンダーソンに体を持ち上げられてしまう。半ば強引に立ち上がった三笘は左足が痛むようで、逆側の右足でジャンプしながらプレーを続けた。
その1分後、MFパスカル・グロスのクロスボールに、三笘は右足でダイレクトでシュート。GK正面に飛んでゴールにならなかったが、シュート直後も再び座り込んで左足を押さえた。
それでも日本のアタッカーは立ち上がり、左足を引きずりながら動きを止めなかった。
さらに1分後、途中交代で出場したFWダニー・ウェルベックが、待望のゴールを奪取。1−1の同点に追いつく貴重なゴールにブライトンの選手たちが沸く中、三笘は得点直後にベンチに向かって手を上げ、自ら交代を求めた。MFヤクブ・モデルと交代となり、ピッチから退いたのである。記者席のモニターには、苦悶の表情を浮かべながら応急処置を受ける三笘の様子が映し出された。
“右足ケンケン”と松葉杖
試合後も、三笘の様子はいつもと違っていた。