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「エンドウの英語は素晴らしいレベル」電撃移籍の遠藤航…地元リバプールの英国人記者がホメた“取材対応”「でも…さすがに困惑した質問」とは? 

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ジェームズ・ピアース(The Athletic)

ジェームズ・ピアース(The Athletic)James Pearce

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posted2023/08/28 18:36

「エンドウの英語は素晴らしいレベル」電撃移籍の遠藤航…地元リバプールの英国人記者がホメた“取材対応”「でも…さすがに困惑した質問」とは?<Number Web> photograph by Getty Images

8月18日、リバプールに電撃移籍した遠藤航。この翌日にはボーンマス戦に急遽出場し、3-1の勝利に貢献

 マクアリステルの退場で、リバプールは10人の数的不利に陥った。3−1のリードを守り切ろうと、ユルゲン・クロップ監督がフォーメーションを4−4−1に替えたところで、遠藤に投入の声がかかった。

 誰がどう見ても難しい状況だったが、背番号3はチームに抜群の安定感をもたらしたのである。

 適切なタイミングで適切な場所にポジションを取りながら、相手の危険なプレーに対応していく。しかも、ボール保持時の動きも賢い。17本のパスのうち15本を通し(成功率は88パーセント)、タックル、インターセプトを1回ずつ、さらにクリアを2回記録した。

 特に、アンフィールドを大きく沸かせたのが後半22分の場面だ。インターセプトと力強いタックルでボールを奪い切ると、素早く縦にパスをつけた。遠藤がタックルを成功させると、右SBのトレント・アレクサンダー=アーノルドが思わずガッツポーズ。「ワタル、いいぞ」とでも言っていそうなイングランド代表DFの姿は、アンフィールドの住民たちの気持ちを代弁していたように思う。

英国人記者がホメる“取材対応”

 ピッチ上のプレーはもちろん、筆者を含めた英国人記者は、遠藤の取材対応にも感銘を受けた。真剣な眼差しを向け、記者の質問にひとつひとつ丁寧に答えてくれた。遠藤は流暢な英語で次のように語った。

「アンフィールドは本当に素晴らしかった。最高の雰囲気だったし、私自身、幸せな気持ちになった。ウォーミングアップで、サポーターが私の名前を叫んでくれて。彼らはとても特別な雰囲気を作ってくれた。アンフィールドでプレーでき、とても幸せだった。

 クロップ監督からは、”ブンデスリーガでやっていたようなプレーをしてほしい”と言われた。体力的にはブンデスリーガよりもプレミアの方が厳しかった。プレミアでは、非常に優れた選手たちがプレーしていると思う。その点で、2つのリーグには大きな違いがある。また、プレミアの方がプレースピードが速い。だから、イングランドではワンタッチのプレーを増やさないといけない。6番の選手として自分の考え方を変えながら、イングランドに適応していかないといけない。適応には時間が必要だが、今日のデビュー戦は私にとって素晴らしい一歩になったと思う」

遠藤が「さすがに困惑した質問」とは?

 遠藤との質疑応答は当然、すべて英語である。私を含め、ミックスゾーンで彼から話を聞いたすべての英国人記者が、遠藤の英語力に感心していた。

【次ページ】 遠藤が「さすがに困惑した質問」とは?

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