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「エンドウ移籍は天才的な大当たりだ」遠藤航のリバプール30億円移籍直後、クロップ監督のスマホに届いたメッセージ…英国人記者が明かすウラ側
posted2023/08/28 18:37
text by
ジェームズ・ピアース(The Athletic)James Pearce
photograph by
Getty Images
急転直下で決まった遠藤航(30歳)のリバプール移籍。その舞台ウラでは何があったのか? そして地元メディアや番記者は本音でどう思っているのか? リバプールの地元番記者ジェームズ・ピアース氏(The Athletic)がNumberWebに明かした。【全2回の2回目/前編へ】(翻訳・構成=田嶋コウスケ)
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<リバプール番記者ピアース氏が掴んだ電撃移籍の内部情報をお伝えする。今回の移籍に深く関わったキーマンは3人いる。>
【1】クロップ監督「30歳ベテランに異例契約」
まず1人目は、言わずとしれたクロップ監督だ。ドイツ人指揮官は遠藤を高く評価し、リバプールの中心選手になると確信しているのだ。だからこそ、短期契約ではなく4年の長期契約を結んだ。4年の契約年数は、30歳のベテランMFにしては異例の長さである。
リバプールは3年前の2020年にザルツブルクから南野拓実を獲得しているが、その時とは状況が異なる。南野の立ち位置は、あくまでもバックアッパー。CLとプレミアリーグ、カップ戦の過密日程を戦うチームに、ローテーション要員として組み込まれた。
だが遠藤はそうでない。30歳MFは、レギュラークラスとして契約した。リバプールは移籍市場で中盤の選手をまだ探しているが──特に攻守両方で複数の役割をこなせるMFだ──、筆者の掴んでいる情報では、守備のスペシャリストである“6番タイプ”の選手を獲得する予定はない。つまり、遠藤は6番のレギュラー候補、もっと言えば、サウジアラビアのアル・イテハドに移籍したファビーニョの後釜として迎え入れられた。
第一候補ではなかったが…「エンドウを見続けていた」
とはいえ、遠藤の獲得には紆余曲折あった。日本代表MFはアンカーの第一候補ではなかったのである。