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Jリーグで圧倒的なパフォーマンスも…大迫勇也33歳はなぜ日本代表に呼ばれない?「年齢を理由に選考対象から外すのは合理性に欠ける」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byEtsuo Hara/Getty Images
posted2023/05/27 11:02
5月20日の柏レイソル戦で今季10ゴール目を決めたヴィッセル神戸の大迫勇也。今後、日本代表に復帰することはあるのだろうか
川村は中盤の複数ポジションにフィットする。所属するサンフレッチェ広島では3-4-2-1のダブルボランチでの起用が多いが、19年から21年まで在籍した当時J2の愛媛FCでは、攻撃的なポジションやサイドでも個性を見せつけた。
まずはボランチの争いに挑むことになりそうだが、遠藤航と守田がリードし、鎌田大地の起用も視野に入るこのポジションには左利きがいない。183センチのサイズを持つレフティーは、その点でも注目に値する。展開力とシュート力を併せ持つ23歳のポテンシャルは、まだまだ底が見えない。今回の代表入りをきっかけに、成長の歩幅を一気に広げる可能性もある。
パリ五輪世代の川崎も、ボランチの候補だ。京都サンガで曺貴裁監督の薫陶を受ける21歳は、172センチのサイズでもボール際に激しく強く、ピッチを広範にカバーできる運動量を持つ。かつて湘南ベルマーレで曺監督の指導を受けた、遠藤航の若手当時を思い起こさせるところがある。
課題は攻撃への関わりだ。前線へ飛び出していくことはできるが、得点やアシストは少ない。
久保建英と同じ01年生まれは、今回の26人で最年少だ。臆することなくチームに飛び込み、自らの色を出していけるかが問われる。
Jリーグで結果を残している前線の選手の名前はなく…
今回の26人には、Jリーグで結果を残している選手の名前が少ない。国内組はGK大迫敬介と、いずれも初代表の森下、川村、川崎の3人である。
J1の得点ランキングで首位を走る大迫勇也、同2位の浅野雄也、同3位タイの鈴木優磨、町野修斗、伊藤涼太郎らは招集されなかった。
浅野雄也や伊藤涼太郎は、今シーズン好調な選手だ。J1で継続的な実績を残している選手ではない。鈴木は結果を残し続けている選手だが、今回も代表にその名前はなかった。
大迫勇也はどうだろう。
ケガに泣かされた昨シーズンとは一転して、今シーズンはリーグ戦全試合に先発している。そのうえで、ランキングトップの10ゴールを叩き出している。