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佐々木朗希の37球に侍ジャパン投手陣が熱視線!「あの年齢で凄い」ダルビッシュも絶賛した投球内容とは…3・11WBC初先発が確定的なワケ
 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2023/02/20 17:30

佐々木朗希の37球に侍ジャパン投手陣が熱視線!「あの年齢で凄い」ダルビッシュも絶賛した投球内容とは…3・11WBC初先発が確定的なワケ<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

WBC日本代表の合宿3日目、ブルペンで39球を投げた佐々木朗希。捕手の甲斐やダルビッシュらがその投球を絶賛した

 12年前のこの日に起こった東日本大震災。佐々木が生まれ育った陸前高田市も大津波で甚大な被害を受け、当時9歳だった朗希少年は父・功太さん(享年37)と祖父母を亡くしている。プロ入り後は毎年、キャンプ地でこの日を迎える佐々木は、丁寧に取材に応じて多くの被災者の1人として言葉を紡いできた。

 その中で佐々木が語ってきたことは、悲しみは決して消えることはないが、多くの人々の支えで野球に打ち込むことができていることへの感謝だった。

 だからこそ佐々木にとっても日本人にとっても特別なこの日に、日本代表チームの先発マウンドに立つことには特別な意味が生まれるということだ。

 3・11先発に向けて佐々木の調整は順調に進んでいる。

佐々木の37球に投手陣も熱視線

 キャンプ3日目のブルペン。背番号14がマウンドに立つと、ボールを受ける甲斐拓也捕手の後方に投手陣が続々と集まってきた。ダルビッシュを筆頭に戸郷翔征、湯浅京己、伊藤大海、宮城大弥の各投手、もちろん栗山監督に吉井投手コーチも鋭い視線を送る。その中で佐々木は真っ直ぐにフォーク、スライダーを交えて37球を投げ込んだ。

「後ろにたくさんの人がおられた中で、すごく力が入って緊張したんですけど、どうにか30球程度を投げることができて良かったと思います」

 ピッチング後の取材対応では、伏目がちに答えた佐々木だが、その内容を絶賛したのはダルビッシュだった。

 キャンプ初日には宮城を交えた3人でピッチング談義を繰り広げ、佐々木にはスライダーの握りを伝授。この日は佐々木が投球を始めるとスマホで動画を撮影し、投球練習後にはまた身振り手振りを交えてアドバイスを送った。

「球も凄いしフォークも落ちていた。スライダーもいい。単純に曲りも大きくて、本人もまったく違和感あるように投げていない。自分のものにしているんじゃないかな。そういうところが凄いと思う」

 伝授したばかりのスライダーを、早くも実戦的に投げ込む姿に驚嘆した。ボールを受けた甲斐も、スライダーをこう絶賛する。

【次ページ】 ダルビッシュによるピッチング分析

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