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佐々木朗希の37球に侍ジャパン投手陣が熱視線!「あの年齢で凄い」ダルビッシュも絶賛した投球内容とは…3・11WBC初先発が確定的なワケ
posted2023/02/20 17:30
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Hideki Sugiyama
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表の宮崎キャンプは2月19日に第1クールが終了した。
大会に向けてこのオフは早めの調整をしてきている投手陣は、自チームのキャンプで実戦登板も済ませた選手がほとんど。第1クールで全投手がブルペン入りした投球の内容は、かなり濃密なものだった。いつどの投手がマウンドに上がっても、試合で対応できるくらいの状況にはなってきているのも確かだ。
そこで気になるのが以前、栗山英樹監督が口にしていたこんな言葉である。
「先発投手に関しては本人の調整もあるので宮崎に入ったらできるだけ早く、本人に伝えたい」
第1クール終了の総括会見でそのことを栗山監督にたずねた。
「ボチボチ、ボチボチ。まだ(本人には)言っていないし、いま(会見前)も2人のピッチングコーチ(吉井理人投手コーチと厚澤和幸ブルペンコーチ)と(投手起用について)ゆっくり話したけどボチボチ(笑)。ピッチングコーチからは本人の調整もあるので、とせっつかれている状態です」
現時点での先発ローテーションの構想とは
このコメントをそのまま受け取れば、一応、首脳陣の間では基本的なローテーションは決まっているが、まだ本人に正式通達はしていないことになる。背景として栗山監督が説明したのは、本人に早く伝えすぎると、投手陣の間で自然とその情報が共有される。そうなると他の投手が気持ち的に「自分ではない」となってしまい、ケガなどでローテーションが変更になったときに、切り替えが難しくなる。そこで監督自身はもう少し、通告を引っ張りたい気持ちがあるが、投手コーチからはできるだけ早めに本人には伝えてやってくれと言われている。
そんな状況で先発ローテーションはまだ完全には見えてこない。