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W杯まさかの落選、原口元気31歳は日本代表をどう見た?「薫とか律とか…4年前と全然違う」「自分もまだまだいけるだろうと思わせてくれた」
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byAP/AFLO
posted2023/01/24 17:00
1月21日、再開したブンデスリーガの公式戦で久々の実戦復帰を果たしたウニオン・ベルリンの原口元気。本人に話を聞くと…
口にしたあるキーワード
飽くなき向上心がある。サッカーへの純粋な思いがある。もっとチャレンジしたい。もっとぶつかっていきたいと願っている。「うまくなりたい」というのは、具体的にどういうビジョンがあるのだろうと尋ねてみたら、一つのキーワードを明かしてくれた。
「やっぱり《1枚剥がすというところ》。いまドリブルの練習とかも再開していて。やっぱり中盤選手って一枚剥がせるのか、剥がせないのかってすごく違うと思います。評価も多分大きく変わってくると思う。今日もボールを受けて、ボールを守れているんだけど、ファールを受けて。すごいプレッシャーが強い中でも、どれだけ相手を剥がしていけるかだと思うので、そこに対する改善でドリブル練習やったり、体のことも変えたりしようとしてるんです」
昨年はいろんなことがあった。苦しい思いを、悲しい思いをたくさんした。それでも原口のサッカーへの愛はあふれている。そして視線はこれからの自分に向けられている。
日本代表は面白かったです。一歩上に行ったなという感じ
W杯における日本代表の戦いぶりは、そんな原口にとってとても印象的で、とても大きな影響をもたらしたという。
「今大会で気になった戦い方とか選手はいましたか?」とふってみたら、すぐでてきたのが「日本代表」だった。
「いや、日本代表は面白かったです。一歩上に行ったなっていう感じがします。やっぱり一番大きいと思ったのは(三笘)薫とか、(堂安)律とかが相手をしっかり剥がせること。あれは4年前と全然違う。ドイツとかにはやられてたけど、チームとして頑張ってのベスト16と個でも戦えるようになってきているので。それを見て、俺もやっぱり個の能力あげなきゃなって思ったし」
同じ背番号8を引き継いだ堂安は…?
堂安の名前が出た。ドイツ代表戦とスペイン代表戦で試合の流れをガラッと変える同点ゴールを決め、列島に歓喜をもたらした男。代表で原口の着けていた背番号8を身にまとった後継者の活躍は、原口の目にどう映ったのだろう?