サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「1点リードしたら俺に任せろ」“逆転弾”田中碧に“守備の要”遠藤航が託していた思い「俺が出ていたら…」「モドリッチ対策? 期待してほしい」
posted2022/12/03 17:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Kazuo Fukuchi/JMPA
スペイン戦、遠藤航は87分にピッチに立った。2−1で日本がリードしており、このまま逃げ切ればE組首位で決勝トーナメントに進出できる状況だった。遠藤のスペイン戦は試合前から試合中と、ピッチ外の出来事がドラマに満ちていた。
実際の遠藤の状態は…
コスタリカ戦からスペイン戦までの3日間、遠藤の状態は謎に包まれていた。コスタリカ戦後病院に行った、と11月28日の時点で広報からアナウンスがあった。だが、コスタリカ戦でフル出場していることや、痛みのあるそぶりが見られなかったことから、どことなく飲み込みづらい説明に聞こえた。きわめつけはスペイン戦前日、練習後急遽宿舎にもどり予定にあった取材を行わなかったこと。しかもそのアナウンスは、練習が終わってしばらくたってから行われたことで、情報戦ではと見る向きもあった。
だが、真相はシンプルで少し深刻だった。「説明は難しいんですけど」と言う遠藤本人の説明によると、もともとはシュツットガルトでのヴォルフスブルク戦(10月1日)に痛めた箇所を「ひきずっていていろいろ」だそう。このスペイン戦に向けては「思ったより回復してよかった」とは言うもののまだ完璧ではなく、プレーは最長45分というメディカルスタッフとの約束があったそうだ。
つまり、スペイン戦前のドタバタは情報戦でもなんでもなく本当に負傷しており、遠藤の記憶が確かならば2カ月間も引きずっている負傷で案外深刻と言えそうだ。次のクロアチア戦では、おそらく100パーセントになるだろう、という段階だ。
遠藤航が語った森保監督への申し訳なさ
決勝トーナメント進出のかかったスペイン戦に出られるのか出られないのか、遠藤の状態はギリギリまでわからなかったという。結局スタメンを回避したが、チームメイトへの信頼の一方で森保一監督への申し訳なさがあったと言う。