引き分けでも勝ちあがれる時間帯もあれば、勝たなければいけない時間帯もあった。状況が複雑に変化するなか、遠藤は少々余計な伝達も考えたという。

僕もスペインに「落ち着け」って言おうかな

スペイン戦、田中碧に代えて、遠藤が投入される　©Kiichi Matsumoto/JMPA

田中に代わってピッチに立った遠藤　©Takuya Sugiyama/JMPA

「最後まで多分引き分けじゃいけない状況だったじゃないですか？　2−1で自分たちがリードしていて、最後とにかく1点を守り切る必要があった。スペインベンチを見ると、何か多分『（このままなら通過できるから）落ち着け』みたいな感じで指示をだしていて。僕も（ベンチから）スペインに『落ち着け』って言おうかなって思ったけど、さすがに何かそこまでの余裕はないし、必要ないし（笑）。残り10分くらいのところはなんだか……（笑）。とにかく自分が入る時は守ることに集中して入りました」

　勝ったからこそ笑い話になるが、ベンチのドタバタぶりが伝わってくるようでなんだかおかしい話だ。

“モドリッチ潰し"は「みなさんが期待することだと思う」

　かくしてドイツ、スペインという優勝経験国2カ国を倒して堂々のE組首位突破を果たした日本。クロアチア戦は、シュツットガルトの同僚ボルナ・ソサとの対戦を楽しみにしている。“モドリッチ潰し"については「みなさんが期待することだと思う。どれだけやれるか、期待してほしい」と笑顔を見せた。

スペイン戦の試合後の遠藤。ウガンダから弟の暁さんも応援に駆けつけていた　©Kaoru Watanabe/JMPA

　スペイン戦では、このチームで最も代えの効かない選手である遠藤を休ませることができた。まさに怪我の功名。クロアチア戦ではフルパワーの遠藤を見られるはずだ。

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