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プロ野球PRESSBACK NUMBER
デーブ大久保がパ6球団を本音で分析「12球団で最も育成が成功」「ビリでもいいくらいなのに」…あの西武“伝説的スカウト術”も明かした
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2022/10/17 11:23
2008年、一軍打撃コーチとして西武の日本一に貢献。来季は巨人の打撃チーフコーチに就任するデーブ大久保氏がパ球団の補強ポイントを分析
楽天)狙いはズバリ「即戦力の先発投手」
楽天は5月に貯金を「18」とするなど序盤は快進撃も、以降は失速し2年ぶりのBクラスに沈んだ。
「補強ポイントはピッチャーだよね。特に先発はベテランにしか頼れない状態だった。田中将大はもちろん、則本(昂大)や岸(孝之)にしてもこの先何年も柱で、というわけにはいかない。彼らを安心して一回(ローテーションを)飛ばせるようなピッチャーを誰か獲っておいた方がいいよ」
今季先発登板数は、田中将(25試合)、岸(22試合)、則本昂(21試合)の順。次点で 2年目の早川隆久が19試合に先発したが、7月10日西武戦以降は6戦勝ち星なしとチームを浮上させられず、今月12日には左肘のクリーニング手術を受けたことが発表された。
「入団1年目から即戦力として投げてきたけれど、ちょっと疲れが出ているよね。後半戦はバテちゃってフラフラだった。楽天は先発ローテの顔ぶれは豪華なんだけれどやはり頭数が足りない。補強ポイントはズバリ、即戦力の先発投手でしょう」
ロッテ)「投手も野手も合わせて20人くらい獲らないと」
5年間指揮をとった井口資仁監督から来季、吉井理人新監督を迎えるロッテの戦力について、大久保氏は「正直ヤバい」と指摘する。
「戦力的には完全にBクラス。補強ポイントと一口に言ってもピッチャーも野手も両方必要で、ある意味どっちでもいいぐらい(笑)。投手の顔ぶれも変わらないし、打線も髙部 (瑛斗)や佐藤(都志也)なんかが出てきたと言っても迫力不足。どうしても一つに絞るとすれば抑えができる即戦力投手でしょうか」
長年守護神として君臨してきた益田直也は今季25セーブを挙げたものの、大事な局面でのリリーフ失敗も目立った。8月以降はロベルト・オスナがリリーフを担ったが残留するかは不透明。助っ人に頼らない盤石な「勝利の方程式」を作り上げたいところだ。
「リリーフをしっかり任せられるタフな即戦力投手がまずは必要でしょう。ただロッテはAクラスに上がるためにはこのオフ投手も野手も合わせて20人くらい獲らないと難しい、それくらいの状況ですよ」