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「最後はユニフォームを着て死にたい」岡田彰布が阪神で目指す野球とは?「勝てるプレーが出来てないから解説も辛口に聞こえるわな」

posted2022/10/17 06:00

 
「最後はユニフォームを着て死にたい」岡田彰布が阪神で目指す野球とは?「勝てるプレーが出来てないから解説も辛口に聞こえるわな」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

再び阪神タイガースのユニフォームに袖を通す岡田彰布新監督(64歳)。「勝つ野球をやる」と力強く宣言した

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田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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Hideki Sugiyama

「そら、もう一回、監督やりたいよ。現場を離れてから、ずっと思ってることよ」

 先日、来シーズンから15年ぶりに阪神タイガースの監督に就任することを発表した岡田彰布。発表の少し前にゲスト出演してもらったラジオの収録中、力強く意欲を語っていた。60代半ばに差し掛かろうという今年に入っても指揮官への情熱は冷めるどころか増しているように見え、まるで野球少年と話しているかのように感じた。

「中継席で解説をやっていても、もう一度ユニフォームを着たいと思いながら日々を過ごしていた自分はおった。最後はユニフォームを着て死にたい。そうなったら幸せよ。阪神の監督を務めた後も、オリックスの監督やった後も思いは同じ。そら、勝負の世界に身を置きたいよ」

「ドラフトのくじ引きは苦手や(笑)」

 古巣の阪神で第30代監督を務めてから14年、オリックス・バファローズで第25代監督を務めてから10年の時が経っていた。

「もう10年になるんよ、ユニフォームを脱いでから。阪神の監督が終わってからやったらもっとか。結構、経ったよなあ。もうすぐドラフトやな。阪神の一軍監督になって最初の仕事は鳥谷(敬)を獲得したこと。まあ、しかしドラフトのくじ引きは苦手や。通算1勝9敗……(笑)。あのくじ引きは獲得したい選手をずっと見て来た人間が引いてほしいと今でも思うわ。俺はその選手をしっかりと育てあげる役目。そっちが確実に向いてる」

 2003年オフ、勇退した星野仙一の後を受けて一軍監督に就任すると、翌05年にリーグ制覇を果たす。「JFK」と呼ばれたジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之の3人で鉄壁の救援陣を作り上げ、ミスのない守り勝つ野球で虎党を魅了した。

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