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渡邊雄太は“NBAスター軍団”ネッツにフィットする?「1対1でクリエイトできる選手はたくさんいる」現地メディアは“最後の1枠”と予想
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGetty Images
posted2022/10/10 17:00
NBA開幕に向けて、新天地ブルックリン・ネッツでロースター入りを目指す渡邊雄太。ディフェンス力を高く評価されている
また、これは渡邊個人の能力から離れた部分だが、現在までのネッツはまだチーム全体が戦える状態になっていない印象もある。オフェンスは信じがたいことに早くもデュラント頼みになる時間帯があり、ディフェンスの意思統一も図られていない。確かにビッグネーム揃いではあるが、今オフ、デュラントの去就問題という激震に見舞われたこと、シモンズも昨季全休後にようやく復帰したことといった要素もあってか、チーム作りが遅れている感は否めない。
まだまだ波乱含みで、さらなる補強でロースターが変わる可能性もある。そういった状況下で、渡邊のスリリングな道のりも続きそうだ。
「とにかく自分の役割をいかに徹底できるかというのがこのチームでは特に大事になってくる。一日でも早く自分がやらなきゃいけないことを見出して、そこを自分の強みとして、チームから必要としてもらえるような選手になっていけたらと思っています」
メディアデイでそう語っていた渡邊は、ここまでの上昇機運を保ち、意気込み通りにチーム内で立場を確立できるか。デュラント、アービング、そしてスティーブ・ナッシュHCといったビッグネームにも認められ、晴れて10月19日の開幕戦にスーパースター軍団を形成する一角として臨めるか。それとも、今後もさらなる紆余曲折を余儀なくされていくのか。
長く、厳しく、ハードで、それゆえにエキサイティングで楽しみな実力証明の戦いはまだ始まったばかりである。