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「一度も日本に行ったことないが…」元NBA名選手の息子が日本代表入りを熱望…なぜ? 注目の逸材17歳「祖母はドジャース監督とも深い関係が」
posted2025/10/21 11:00
母ラナさん(右)、祖母・由布子さんと一緒に取材に応じたタージ・アリーザ。MLBドジャース日本人トリオのTシャツ姿で登場したタージは、日本代表としてプレーする意欲を明かした
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宮地陽子Yoko Miyaji
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Yoko Miyaji
元NBA選手を父に持つロサンゼルス育ちの高校生選手が日本代表に入りたがっているという話を人づてに聞いたのは、1年半くらい前のことだっただろうか。それが、現在17歳のタージ・アリーザだった。
父は2009年にロサンゼルス・レイカーズでコービー・ブライアントらと共に優勝するなど、NBAで18年間活躍したトレバー・アリーザだ。子供の頃はNBA選手たちを間近に見て育ち、中でも、故コービー・ブライアントは憧れの選手であると同時に「父がレイカーズにいたときは、僕にとっておじさんのような存在だった」と言う。
日の丸をつけてNBA登竜門のコートに
今年4月には、オレゴン州ポートランドで行われたナイキ・フープサミットに日本代表として出場した。フープサミットは高校生年代のトッププレイヤーたちがアメリカ代表と世界選抜に分かれて戦う試合で、毎年春に開催されている。これまでに多くのNBA選手を輩出してきたほか、日本からはかつて田臥勇太(現宇都宮ブレックス)や松井啓十郎(現さいたまブロンコス)が出場している。タージは参加選手中最年少ながら12分間出場し、ステップバックジャンパーやブロックなどを披露し、11得点、1リバウンド、2アシスト、2スティール、1ブロックを記録。その存在感を示した。
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実は試合の前に約1週間行われたチーム練習期間中、彼は成長痛に苦しんでいたのだという。
「練習のときは成長痛で肉体的にも精神的にも、とにかく疲れていたんです」とタージは振り返った。「ナイキのゴローさん(ナイキ本社勤務の日本人スタッフ、中島五郎)に支えてもらって乗り越えることができました。試合が始まる頃には身体も、精神面でもずっとよくなっていいプレーができて、すごくいい経験でした」


