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「代表に選ばれないのは悔しい」「優磨くんのそこは見習わないと」選手権得点王・パリ世代の染野唯月がヴェルディで誓う“挫折のち逆襲”
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2022/09/22 11:03
パリ五輪世代の得点源としても期待される染野唯月。3年前の選手権得点王が考える現状、そして今後の自分とは?
「身近なところで言えば、悔しいですけど、プレースタイル自体は優磨くんかな。点も取れるし、チャンスも作れる。それがFWとしてのあるべき姿というか。それに強気だし。自分はあまりギラギラしたタイプじゃないんで。でも、試合ではそういうタイプでありたいし、そこは見習わないといけない。周りに要求する部分は、今年かなり意識してきました」
代表に選ばれないのは悔しいですね。でも…
U-21日本代表は9月18日からスペイン・イタリア遠征に旅立った。メンバーリストの中に染野の名前はなかったが、その理由は本人もよく分かっているはずだ。
「代表に選ばれないのは悔しいですね。でも、今はヴェルディのためにやるのが一番。結果を出せば呼ばれると思うので。最終的には海外でプレーしたいという目標ももちろんあります。だからこそ今は、余計なことは考えず、ここで結果を出すことだけを考えて頑張りたいと思います」
プロ3年目の21歳。プロフットボーラーとしてのキャリアは始まったばかり。焦る必要はなく、むしろ若いうちの挫折は買ってでも経験したほうがいい。
一方の東京Vも城福新監督を招へいし、生まれ変わろうとしている最中だ。
変化を欲した両者は今夏、互いに必要な存在として出会うことになった。染野にとってはチームを勝たせるためにもがき、試行錯誤することこそが、将来大きく羽ばたくための“踏切板”になるはずだ。