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プロ野球ファンに異変…パ・リーグ大混戦でも“球場観戦に行かない”、なぜ? 球団広報のため息「訴求してはいるものの…」《客足回復のカギとは》
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byJIJI PRESS
posted2022/09/08 11:01
プロ野球は今季、3年ぶりに観客の人数制限を設けていない。しかし客入りは「コロナ以前」に戻っていない
プロ野球は今季、3年ぶりに観客の人数制限を設けずにシーズンを戦うことが出来ている。
だがしかし、「コロナ以前」の客入りに戻らないまま、今シーズンはついに佳境を迎えようとしている。
ソフトバンクでいえば、2019年シーズンは主催試合で球団史上最多(2005年の実数発表以降)の265万6182人を動員した。1試合平均で3万6891だった(主催72試合、本拠地以外も含む)。
それが今シーズンは9月5日終了時点で1試合平均3万849人と激減している。ちなみに、2019年シーズンのソフトバンクは日本一にこそ輝いたが、レギュラーシーズンでは西武に2ゲーム差の2位に終わっていた。にもかかわらず、激アツな優勝争いを繰り広げている今季の方が3年前より約6000人も動員を減らしているのだ。
今季のPayPayドームは前述したように、以前はあり得なかった「2万人台」も珍しくなくない。さらには「プラチナチケット」「ドル箱カード」と言われた試合でも不入りだと感じたことが多々あった。たとえば3月25日の開幕戦。相手は日本ハムで、つまり新庄剛志BIGBOSSの初陣だった。両チームファンのみならず日本中の野球ファンの熱視線が注がれたのは確かだったが、蓋を開けてみれば当日券が売れ残る状態。3万5141人しか入らなかった。また、レプリカユニフォームなどが無料配布されることで大好評な「タカガールデー」や「鷹の祭典」でもチケットは余った。かつては定員いっぱいの超満員になるのが当たり前だったが……。
球団広報のため息「訴求してはいるものの…」
ソフトバンクの広報担当者も「昨年までの2年間、動員制限があった中でようやく球場に満員のお客様を迎える準備をして臨んだ今シーズンなのですが……」と頭を悩ませる。