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“天才”が泣いていた…無骨なチームマンに徹したSO山沢拓也(27)リーグワン初代王者を手繰り寄せた2つのビッグプレー
text by
多羅正崇Masataka Tara
photograph byAFP/AFLO
posted2022/05/30 17:00
ダミアン・マッケンジー(東京サンゴリアス)のノックオンを誘発する山沢拓也(埼玉ワイルドナイツ)のタックル。献身的なプレーが光った
国立競技場で聞いたノーサイドの笛。埼玉ワイルドナイツは今季実戦無敗のままリーグ初代王者に輝いた。
純粋な喜びか、堰き止めていた感情の発露か、天才は泣いていた。
「前半は上手くいっていましたが、後半は対応されて上手くいかない時間が続きました。自分自身、修正しなければならない部分もありました」
ただただ、嬉しいです。試合後の場内インタビューで、山沢は少年のような泣き笑いを浮かべ、そう言った。
リーグワンの初年度は埼玉ワイルドナイツの優勝で幕を閉じた。しかし日本ラグビーのカレンダーはここからが佳境となる。
これからはラグビー日本代表“ブレイブ・ブロッサムズ”の出番だ。勇敢な桜の戦士たちは6、7月にウルグアイ代表、フランス代表との国際試合を予定している。
代表3キャップを持つ山沢は、2022年度の日本代表候補63名のリストに名を連ねている。修羅場を乗り越え、凄味を増してきた27歳、待望の飛躍はあるだろうか。
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