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「素晴らしい勝利、素晴らしい予選突破だった」トルシエが日本代表を絶賛「森保のベンチワークも強調すべきだ」 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byKazuaki Nishiyama

posted2022/04/03 17:04

「素晴らしい勝利、素晴らしい予選突破だった」トルシエが日本代表を絶賛「森保のベンチワークも強調すべきだ」<Number Web> photograph by Kazuaki Nishiyama

日本代表監督時代のトルシエ。当時率いた20年ほど前のチームを引き合いに出しながら、今の日本代表を称えた

――後半になると試合はちょっと堅固になったのではありませんか?

「それは相手が少し疲れたからで、オーストラリアはどうしてもゴールが必要だったし、そのためにボールを前に運ばねばならなかった。だからオーストラリアの野心はより高まったが、逆にボールを動かすのが少し難しくなった。日本は守備がよりやりやすくなり、オーストラリアはゴールに近づくのがより難しくなった。日本は脚を止めることなく、守備の連係とアグレッシブさを保ち続けた。ホームゲームよりもアウェーの方が、日本はディフェンスブロックの構築が容易なのかも知れない。

日本の勝利は順当だった

 後半の日本は自分たちの運命を支配した。脚を止めることなく動き続け、相手の可能性をつぶし続けた。オーストラリアで危険なのはセットプレーだけだった。CKは彼らの大きな武器だが、日本も十分に存在感を示して負けてはいなかった。繰り返すが日本の勝利は順当だった。お互いもう少し効率よく得点していれば、4対2で勝っていただろう」

――得点が入ったのは終了直前で、三笘薫の連続ゴールでした。

「森保のコーチング(ベンチワーク)も強調すべきだ。彼はチームをよくマネジメントした。選手交代のタイミングも良かった。長友と浅野を下げて中山と上田を投入した。そして終盤に原口とともに投入された三笘が2得点を決めた。森保のコーチングが的確であり、それがチームに得点をもたらしたことは留意すべきだ。選手交代によってチームは同じ力を保ち続けたばかりか、フレッシュな選手が入ることでプラスアルファをもたらした」

<後編に続く>

#2に続く
「選手たちがひとつの怪物を作り出した」トルシエが語る森保ジャパンと日韓W杯代表に共通する“強み”とは「チームとしては、スペインにも勝てる」

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