キャンプのMVPとなったのは2年目の内山壮真。星稜高校出身で、奥川の1年後輩にあたる。小柄だがパンチ力があり、3月9日の楽天戦ではホームラン、12日のソフトバンク戦では5打数2安打3打点と気を吐いている。

　このカードでは若手がイキの良さを見せ、12日は八千代松陰高から入団した3年目のショート、長岡秀樹が4打数4安打（ヤクルトにとってショートは強化ポイントのひとつ）、13日には4年目の外野手、濱田太貴が3打数2安打1打点と好調ぶりをアピールした。

「連覇をするチームって、ある程度メンバーが固定されているんです。V9の巨人、1980年代から1990年代にかけての西武。みなさん、打順、ローテーションがパッと出てきますよね。僕も、強いスワローズを作るには、メンバーを固定できたらとは思ってます。でも、若手が出てきてレギュラーを突き上げないことには、毎年、レベルアップしていかない。難しいかもしれない。でも、チャレンジしていきます」

　濱田、長岡、内山あたりの名前が出てくるようだと、ヤクルトはさらに活気づくだろう。

奥川の今季の起用方法は？「ナイショ（笑）」

　そして昨季は、投手陣の育成に成功した。

　クライマックスシリーズ、日本シリーズで「フロントスターター」、ローテーションの核となった奥川と高橋奎二の投球は圧巻だった。

　ただしこのふたり、レギュラーシーズン中は登板間隔がかなり空いていた。

　2年目の奥川は中10日を基本とし、6年目の高橋も中6日以上と一定の間隔を置いての先発起用となっていた。

奥川恭伸。2019年ドラフト1位で星稜高から入団　©Nanae Suzuki

　さて、今季はどうなる？

　ヤクルトのマネージメントの最大の注目であり、その件について、高津監督に直撃すると……。

「ナイショ（笑）」

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