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冨安健洋プレミア移籍を吉田麻也が予言していた? 現地番記者が知る《モウリーニョ時代から注目していたトッテナムから急転アーセナル》の真相
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2021/09/13 17:02
アーセナル移籍が決まった冨安健洋。サウサンプトン時代の吉田麻也の“予言”も興味深い
即戦力として迎えられた冨安としては、低迷するチームの中で好パフォーマンスを見せ、勝利に貢献することが強く求められる。
地元紙ロンドン・イブニング・スタンダードでアーセナル番を務め、現在はスポーツ局ESPNでサッカー担当のジェームズ・オレー記者も「冨安は右サイドバックのファーストチョイス。彼の加入を機に、守備が改善できれば」と日本代表の獲得効果に期待している。
吉田から冨安へ送られていたアドバイスとは
そんな冨安のプレミア移籍を2年半前に予言している人物がいた。
オランダで2年半、プレミアリーグで7年半にわたりプレーした吉田麻也だ。サウサンプトン在籍時代、冨安について「いずれプレミアリーグに来ると思いますよ」と語り、次のように言葉をつないでいた。
「精神的に成熟していると思います。プレーもいいし、体格もいいですけど、ヨーロッパに来て活躍できるかどうかの鍵になるのは精神的な部分だと思っているので。そこの部分がすごく成熟している。日本代表で1カ月ぐらい一緒にいて、『伸びるな』と思いましたね。パフォーマンスを見ても波が少ない」
「オールマイティーにできるセンターバックは、現代フットボールで欠かせない。パス出しもしないといけないし、競り勝たないといけない。なんでもやらないといけない。その点、(冨安は)全体的なベースがしっかりしていると思います」
吉田は24歳でサウサンプトンに移籍し、冨安は22歳でアーセナルの門を叩くことになった。冨安のプレミア行きを予想していた吉田は、「英語も勉強しておくように」とアドバイスしていたという。
ここから冨安は、世界最高峰のプレミアリーグでどのような成長曲線を描いていくのか。22歳の新たな挑戦が今、始まった。