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板倉滉「この4年間でいろいろな選手とやってきた」“みんなの代表”として挑む東京五輪、スタメンを諦めない理由
posted2021/07/20 11:03
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
#3は板倉滉の「現在地」を探るインタビュー。立ち上げ当初から常連メンバーとして活動してきた五輪代表チームへの思い、そしてライバルとなるオーバーエイジの存在について語った。
※特別企画《板倉滉が明かす22人の素顔》はこちら(下段の関連記事からもご覧になれます)
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実績だけを見れば、板倉滉は世代屈指の実力を備えている。
昨シーズン、オランダのフローニンゲンでリーグ戦全試合フル出場を記録した。
欧州に渡って2年半。全く試合に出られないところから始まり、少しずつ結果を残すことでチームの信頼を勝ち取ってきた。フルタイム出場を達成したのは、欧州で活躍する他の日本人選手を見渡しても1人だけ。さらに、2019年の初選出以降は日本代表にもたびたび招集され、スタメン出場こそ少ないものの、堂安律や久保建英らと同様にA代表の常連の1人となった。
6月22日に発表された東京五輪の本大会メンバーにも順当に選出。「すごく嬉しいし、目指してきた場所だったので光栄に思います」と喜びを表現したように、身近な目標として掲げていた大舞台にも到達して見せた。
あとは、東京五輪の本大会でチームの中心としてプレーし、金メダルを獲得する。それが板倉の思い描く最高のシナリオだろう。
しかし、そう簡単に事は運ばなそうだ。
本職のCBには、A代表のレギュラーである吉田麻也と冨安健洋が君臨。フレキシブルにプレーできるボランチのポジションは、A代表の絶対的存在になりつつある遠藤航と川崎フロンターレで評価を高めた田中碧がレギュラー争いの先頭に立っている。
どちらのポジションにおいてもハイレベルなパフォーマンスは期待できる。だが、その4人を退けてスタメンの座をつかめるところには至っていない。それが現在の状況である。