月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
契約解除の清田育宏に朝乃山の“夜遊び”…一緒にいた記者に書いて欲しい「下世話な話題」に隠れている“大事なもの”とは?
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byJIJI PHOTO
posted2021/06/03 11:00
昨年末の契約更改で清田はチーム初の保留となった。思えばこれが波乱の幕開きだったのかも…
そんな遠慮ない東スポだがこういう記事もあった。
「清田 愛甲から救いの手」(5月25日付)
《こうした問題が起きた場合は、あの人に聞かないわけにはいかない。ロッテOBで、球界きっての“アウトローの専門家”として裏社会にも精通している愛甲猛氏(58)を直撃した。》
愛甲氏は「今回の問題はコロナを隠蔽したというのがとにかくまずかったわけで、女性問題に関しては『もっとうまくやれよ』というのが、みんなが思っていることなんじゃないでしょうか」。
そのうえで、
・そもそも1月に無期限謹慎処分となったときに、球団はなぜ清田に記者会見をさせなかったのか。
・とにかく球団も清田もやり方がヘタクソすぎで、騒ぎをどんどん大きくしてしまった。「本当にお粗末」というのが、率直な感想です。
最後に、
「いざとなったらオレが手伝っているクラブチーム(東京メッツ)でやったらいい。本人が野球を続けたいと思っているのなら協力しますよ。」
やさしい言葉をかける愛甲氏。こういう切り口もスポーツ紙には必要ではないだろうか。清田は一度失敗しただけなのだから(あ、2度目だった……)。
「朝乃山キャバ休場」
続いては朝乃山報道を見ていこう。
「朝乃山キャバ休場」(東スポ5月21日付)
これだとキャバクラを無断欠勤したみたいだ。
仕切り直して、今回の報道で私が気になったことを書きます。発端となった『週刊文春』(5月27日号)にキャバクラ店関係者のコメントが載っているのだが、朝乃山は常連で多い時で週3回くらい来店していたという。そして、
「スポーツ新聞の記者や、電通の方と3人で来ることが多いですね。お支払いは、ほぼ朝乃山がしています。」
私はここに目が行ってしまった。相撲協会のガイドライン違反も、協会の調べにうそをついたのも、悪い。処罰されるのは当然だろう。