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若き名将の栄光と転落… ナーゲルスマンは34歳でバイエルン、16歳から指導者ビラス・ボアスの“意外な二刀流”とは
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byGetty Images
posted2021/05/10 11:01
ナーゲルスマン(左)とビラス・ボアス。彼らのような若き指揮官が、今後どのようなキャリアを築くかにも注目したい
なんと世界ラリー選手権に出る“二刀流”!
また5月に母国ポルトガルで開催される自動車レース・世界ラリー選手権にエントリーしている。監督業とレーシングドライバーの二足の草鞋を履く43歳は、さしずめ後者に専念するようだ。
ビラス・ボアスやモウリーニョは、最近監督として下火になりつつある。前者はフリー、後者は来季から名門ローマの再建を任された。ナーゲルスマンは来季ブンデスリーガ10連覇の大台へ、バイエルンを導くという大役を担う。若き指揮官、そしてかつて若くして名を上げた指揮官たちが、それぞれの岐路に立たされている。
今季のCL決勝で相まみえる2人も先述の3人に通じる。ジョゼップ・グアルディオラは大会史上最年少の38歳でCLを制した監督だ。24歳で膝の負傷を理由に現役引退後、すぐに指導者を志したトゥヘルのキャリアは教え子のナーゲルスマンとよく似ている。
若くして成功、あるいは指導者の道を志したビラス・ボアスやナーゲルスマンにとっては、CL決勝で戦う2人が自身の目指すべき未来の姿なのかもしれない。将来ビッグイヤーを掲げるものとして。
今、欧州のフットボール界は若き指揮官たちが熱い。