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「もし久保建英が五輪で10得点&金メダルなら…」W杯やEUROなどはバロンドール選考にどう影響する?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2020/12/31 17:03
クリスティアーノ・ロナウドとメッシの“2強時代”が続いたバロンドール。2020年代はどんなスターが世界No.1の称号を手に入れるのか
田村:まさに。要はペレとマラドーナが同時期に10年間ずっといたようなものだった。その2人の時代が終わりに近づき始めたタイミング、2018年にモドリッチがバロンドールを取った。ただし彼もその時点で33歳だったでしょ? そこから1年メッシに戻って、もし2020年のバロンドールがレバンドフスキだったとしたら、彼もまた32歳。つまりは「これから時代を築いていく」顔ぶれではない。
――言われてみればここ4年、FIFA最優秀選手を取ったレバンドフスキも含めれば5年間は30代の選手が“世界一”となっています。
田村:それよりも少し下の世代、例えばネイマールやアザールもすでに20代後半で、彼らがバロンドールに輝いたとしても、メッシやロナウドのように複数回取り続けるかと言われると……それは難しいだろうからね。ムバッペやマドリーのロドリゴのように10代後半~20代前半の選手も出てきてはいるけれど、まだ誰かが頭1つ抜けているわけではないじゃないですか。
――メッシ、ロナウドのような分かりやすいスターの時代の後、誰が抜け出すのか。
田村:そう、2~3年はそういう時期が続くんだと思う。僕自身も今の潮流の中で、どの選手がコレクティブかつ個で際立つかを見極めたいと思っている。
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