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渡邊雄太の価値ある2ウェイ契約 ラプターズ首脳陣が評価する「小さなこと」と「3P最低40%」の覚悟
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/12/24 11:01
渡邊はキャンプを通じて、下部GリーグとNBAを一定期間行き来できる立場を勝ち取り、3シーズン目もNBAでプレーが可能となった
両親も手伝ってくれた早朝練習
NBAでの契約を勝ち取るために、昨シーズンが終わった後、渡邊はシュート練習に力を入れていた。一時帰国し、故郷香川に戻ったときには、父や母がシュート練習を手伝ってくれたという。コロナ禍で体育館を押さえるのも難しかったため、どうしても練習時間は早朝になる。それでも仕事前に体育館に行き、シュート練習を手伝ってくれたのだという。
「本当に、感謝しかないんですけれど、5時半とかにいっしょに起きてくれて、体育館にいっしょにいって。2人とも仕事前なんですけれど、僕のシューティングを手伝ってくれました」
渡邊にとって、子どもの頃に父と近所のゴールで早朝のシュート練習をしたことは、選手としての原体験でもある。NBA選手になってもそうやって両親と共に練習していると、子どもの頃を思い出すこともあったという。
「やっぱり昔からずっとやってくれていたことなんで、思い出しましたね。ただ、2人とも年も年なんで、今まで以上に身体は動いていないですし、目の前にきたボールとかも肩が上がらないとか言って取れなかったりするんですけれど(笑)、それでも文句も言わずに僕の練習にずっとひたすらつきあってくれる両親がいるっていうのは、本当にありがたいです。なので、2人のためにも今シーズン、よりシュートを決めたいと思っています」
契約形態だけ見ればこれまでと同じ2ウェイ契約だが、間違いなく進化し、メンタル的にもひとまわり強くなった渡邊雄太が、NBA3年目に挑む。
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