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あの高校生Bリーガー河村勇輝が大学生で再参戦 超ストイック肉体改造…筋肉3kg増で“接触上等”
posted2020/12/24 17:01
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph by
Kiichi Matsumoto,Hiroyuki Nakamura(in the article)
12月9日の夜、河村勇輝は日課の散歩中に人生で初めての流れ星を見たという。
「鳥肌立ちました。めちゃめちゃ興奮しました。しかも次の日も見たんですよ。持ってるなーって思いました」
優勝を最大の目標に掲げたインカレ期間中に、2夜連続で流れ星を見た男。発展途上の19歳を必要以上に持ち上げる気は毛頭ないが、テレビ局のレポーターにその様子をうれしそうに話す様子を見たときは、さすがに「どれだけ引きが強いんだ」と思わずにはいられなかった。
河村が初めて流れ星を見た4日後、彼が所属する東海大学は決勝戦で筑波大を破り、2年ぶり6回目のインカレ優勝を果たした。全5試合における同大のアベレージは、得点が83.0、失点が59.8。“流れ星効果”など一切ないと言っていいくらい確かな地力による、他を寄せ付けぬ圧勝だった。
小柄な体でプロ選手たちを翻弄
河村は1年生ながら、2番手のポイントガードとして毎試合コンスタントに出場。準決勝の白鴎大戦では3ポイント5本を含む20得点、5スティールというスタッツを挙げ、大会の3ポイント王にも輝いた。
「自分が東海大に進学した理由は、とにかく日本一をとることでした。インカレ優勝に向けて取り組んだ成果を発揮できてよかったです」
そう大会を総括した。
福岡第一高校の3年生に在籍中だった今年1月、河村は特別指定選手として三遠ネオフェニックスに加入した。
小柄な体でプロ選手たちを翻弄する姿で、バスケットボールに関心がなかった人々をも沸かせた後、当初からの予定通り東海大に進学し、同大バスケ部に入部。「Bリーグであれだけ活躍したのに、大学でプレーする必要はないのでは?」というような声もあちこちから聞こえたが、河村は明確な目的を持って大学1年目のシーズンを過ごした。