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物足りない1-0だけど…森保Jで久保建英が見せた「サイドを選ばない2人」との化学反応
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2020/11/14 13:00
後半の久保はトップ下のようなポジションで南野との連携を深めた
「1トップ+2シャドー」が見せた化学反応
10月に対戦したカメルーンとコートジボワールよりも、パナマは実力が落ちる。2018年のロシアW杯に出場した4選手が先発出場していたが、国際Aマッチの出場経験が少ない選手も先発のほぼ半数を占めた。スペイン人指揮官のトーマス・クリスチャンセンは、就任3試合目である。そもそもの力関係にチームの練度を加味すれば、日本が得点機を多く作り出すことに驚きはなかった。
そのうえでも、1トップ+2シャドーが見せた化学反応は興味深かった。両ウイングバックがタッチライン際のレーンを使うことで久保も三好も内側に立つことができ、後半の久保はトップ下のようなポジションで南野との連携を深めた。DFラインの背中を取る南野の動き出しと、味方選手を判断良く使える久保のプレービジョンは、より高いレベルの相手も攻略できるに違いない。三好も含めた彼ら3人は、味方を使うことも使われることもできる。攻撃の幅が広い。
試合後の久保は「ああいうパスを出すことでみんなも僕の特長を分かってくるし、相手に警戒されたら自分で運ぶようなパターンも増えていく。自分からパスを出せるし、自分もほしいよということをアピールしていければ」と話した。
今後へ向けての実験ともなったパナマ戦は、誰かの不在を感じさせることがなく、次戦以降への期待を抱かせるものだった。さて、日本時間18日5時キックオフのメキシコ戦に、森保監督はどのようなメンバーを選ぶのだろう。指揮官は嬉しい悩みを抱えることになったはずだ。
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