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1カ月ぶりの代表戦 19歳久保建英と「長くプレーしてみてほしい」“注目すべき選手”ってだれ?

posted2020/11/13 11:03

 
1カ月ぶりの代表戦 19歳久保建英と「長くプレーしてみてほしい」“注目すべき選手”ってだれ?<Number Web> photograph by JFA

オーストリアでの練習に参加する久保建英

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中西哲生+戸塚啓

中西哲生+戸塚啓Tetsuo Nakanishi + Kei Totsuka

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 サッカー日本代表は日本時間11月13日深夜にパナマと、同18日早朝にメキシコとテストマッチを戦う。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、10月の2試合に続いてヨーロッパに拠点を置き、メンバーもヨーロッパ各国でプレーする選手で固められた。今回は9日からオーストリアでトレーニングを行なっている。

 10月の2試合から何人かの入れ替えがあったなかで、相変わらず選択肢が多いのは2列目だ。中島翔哉と乾貴士が未招集で、堂安律と奥川雅也がクラブ事情で不参加となってもなお、いくつもの組み合わせが成り立つ。

 そのなかでも、久保建英には大きな期待と注目が集まる。ビジャレアルの「TAKE」は、日本代表の久保としてどんなプレーを見せるのか。お馴染みの中西哲生氏に聞く。

◆◆◆

途中出場ならではの難しさ

 カメルーン、コートジボワールと対戦した10月の活動後、久保はヨーロッパリーグ(EL)の3試合に先発し、得点とアシストを記録しています。その一方で、リーガでは現地時間10月25日のカディス戦で初めて先発しましたが、その後は途中出場が続いています。直近のヘタフェ戦は、後半41分からの出場でした。

 途中出場が続くと、選手の気持ちは揺れるものです。スタメン奪取のためにも短い時間のなかでアピールする、という思いが膨らんでいき、それが力みや焦りにつながってしまう。いつもならしないようなミスが起こる。それがまた力み、焦り、苛立ちといった感情をいや増す。

 途中出場ならではの難しさもあります。

 監督から送り出された際の状況は、試合によってまちまちです。リードしている試合があれば、追いかける試合もある。リードしている試合でも、残り30分からの出場とラスト10分からでは、課せられるタスクは変わってきます。

 コンディションの違いにも触れるべきでしょう。

 途中出場の選手はフィジカル的にフレッシュですが、チームメイトは時間の経過とともに疲弊しています。自分ひとりで激しくプレスにいっても、周りの選手が連動しないということが起こり得ます。自分の感覚では正当なコンタクトが、ファウルになることもあります。相手が疲労していることにより、こちらの強度や激しさが強調されて見えるためです。

 途中出場の選手には、しばしば「チームを活性化することが求められる」という表現が使われる。しかし、いつでもフルパワーでプレーすることが求められるわけではない。エネルギーの出力調整が必要なのです。

【次ページ】 どちらのサイドでもスムーズにプレーできる

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