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SB育成ドラフト3人がタイトル、打点王・中田翔&最多勝・涌井秀章の“史上初”とは 記録で2020パ総括

posted2020/11/12 11:03

 
SB育成ドラフト3人がタイトル、打点王・中田翔&最多勝・涌井秀章の“史上初”とは 記録で2020パ総括<Number Web> photograph by Kyodo News

千賀滉大はパ最多勝を石川柊太らと分け合い、通算1000奪三振も達成した。周東佑京や甲斐拓也ら育成ドラフト勢が主力になっているのがホークスの強みだ

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 パ・リーグのペナントレースが11月9日に閉幕した。新型コロナ禍で日本中が揺れる中、1試合も欠けることなく6球団が120試合、全360試合をコンプリート出来たことをまず喜びたい。

 とはいえ、ペナントレースの展開を見ると、今年は異常なシーズンだったと感じざるを得ない。

 6月19日に開幕した今季ペナントレースの、毎月末ごとの順位変動を見ていこう。

<7月末>
1ソフトバンク 37試21勝15敗1分 率.583 差 -
2楽天 36試19勝16敗1分 率.543 差1.5
3西武 35試17勝17敗1分 率.500 差3.0
3ロッテ 36試18勝18敗0分 率.500 差3.0
5日本ハム 37試16勝19敗2分 率.457 差4.5
6オリックス 37試14勝20敗3分 率.412 差6.0

<8月末>
1ソフトバンク 62試37勝23敗2分 率.617 差 -
2ロッテ 62試34勝26敗2分 率.567 差3.0
3楽天 62試31勝28敗3分 率.525 差5.5
4日本ハム 62試29勝30敗3分 率.492 差7.5
5西武 60試26勝32敗2分 率.448 差10.0
6オリックス 62試20勝38敗4分 率.345 差16.0

<9月末>
1ソフトバンク 88試48勝36敗4分 率.571 差 -
2ロッテ 88試49勝37敗2分 率.570 差0.0
3楽天 88試43勝42敗3分 率.506 差5.5
4西武 86試40勝44敗2分 率.476 差8.0
5日本ハム 88試40勝45敗3分 率.471 差8.5
6オリックス 88試33勝49敗6分 率.402 差14.0

<最終>
1ソフトバンク 120試73勝42敗5分 率.635 差 -
2ロッテ 120試60勝57敗3分 率.513 差14.0
3西武 120試58勝58敗4分 率.500 差15.5
4楽天 120試55勝57敗8分 率.491 差16.5
5日本ハム 120試53勝62敗5分 率.461 差20.0
6オリックス 120試45勝68敗7分 率.398 差27.0

 ソフトバンクは開幕直後から首位を走ってはいたが、決して独走ではなかった。9月は打線が湿りがちで11勝13敗2分と負け越し。8月に16勝8敗2分と調子に乗ったロッテが9月も15勝11敗と勝ち越して、首位ソフトバンクにゲーム差なしまで詰め寄ったほどだった。

ロッテにとって痛すぎた主力級の離脱

 しかしロッテは10月6日に13人の選手、関係者から新型コロナウイルス陽性反応が出た。千葉市がクラスターと認定、陽性者だけでなく濃厚接触者も含め22人もの選手が入れ替わる事態となる。戦線離脱したのは、岩下大輝、荻野貴司、角中勝也、清田育宏、菅野剛士、鳥谷敬、藤岡裕大、三木亮、岡大海、小野郁、東妻勇輔、山本大貴、和田康士朗と大部分が主力級の選手だった。

 特に打線の損失が著しく、第16週(9月28日から10月4日まで)のチーム打率.230が、第17週には.184、第18週には.199と低迷した。

【次ページ】 コロナがペナントの趨勢を決めてしまった

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