最多安打だけだったギータだが……

　昨年、故障で規定打席を大きく割ったソフトバンクの柳田悠岐は今季完全復活。しかし打撃タイトルは最多安打だけ。これまで首位打者2回、最高出塁率4回を誇るが、スラッガーの勲章と言える本塁打、打点のタイトルには今年も縁がなかった。

　しかし打者の総合指標であるRC（Run Create）のランキングを見れば、柳田がリーグ最強打者なのは明らかだ。

＜パ・リーグRC5傑＞
1 柳田悠岐（ソ）116.04
2 吉田正尚（オ） 95.75
3 浅村栄斗（楽） 95.59
4 近藤健介（日） 87.23
5 西川遥輝（日） 86.41

　今季は6月こそ打率.235と出遅れたが以降は好調を維持。柳田は間違いなく、ソフトバンク優勝の立役者だった。

圧倒的な存在感だった柳田©Hideki Sugiyama

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わずか346打席で50盗塁到達の周東

　同じくソフトバンクの周東は50盗塁の大台に乗せて初の盗塁王獲得となった。シーズン50盗塁以上は2016年オリックスの糸井嘉男、西武の金子侑司の53盗塁以来となった。

　周東は103試合、わずか346打席で50盗塁なのが特筆に値する。規定打席未達での50盗塁は1951年国鉄の土屋五郎（75試合304打席で52盗塁）以来史上2人目。パ・リーグでは初だ。盗塁成功率も.893と極めて高く、ライバル球団の脅威となった。

　昨年の時点では代走要員であり打撃はほとんど期待されなかった周東だが、9月以降の打率は.306、本塁打も打ち、リードオフマンとしても屈指の存在になった。

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