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神戸、大胆な10人替えで浦和に勝利。
山口蛍「大きな刺激を得られる試合」
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/08/25 11:30
菊池流帆や初瀬亮ら、久しぶりのスタメン出場を果たした選手たちが躍動した神戸。ここから川崎、横浜FMと強豪との連戦が控える。
強豪との連戦をどう乗り切るか。
博打をものにした神戸。いや、博打と言うよりフィンク監督のチームに対する強烈なメッセージを選手たちはきちんと受け取って奮起してみせたと言った方が正しいか。山口はこの1勝の意義について問われると、こう口にした。
「3試合勝てていなくて、かつ内容も良くなかった。メンバーを入れ替えた試合で勝てたことは大きい。僕らが途中で入って流れが変わったとは思っていません。これからフロンターレ、マリノスとの連戦がある。今日出場した選手たちがこれだけ(の質を)示してくれたのは、今後にとって非常に大きい。スタメン組が大きな刺激を得られる試合だったと思います」
天皇杯を制し、今季は優勝候補にも挙げられていた神戸。それを踏まえると、現在の成績は物足りない。だからこそ、この勝利の価値は大きい。
真価が問われるのは、上位チームとの連戦をどう乗り切るか。ここで結果を出せば、一気に波に乗る可能性は大いにあるだろう。今季だけではなく、来季に繋がる重要な時期に差し掛かっているとも言える。
果たして神戸はどういう答えを導き出すのか、浦和戦で示した「覚悟」がチーム力に昇華されていく過程に注目をしていきたい。