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ヤクルト版“新しい観戦様式”。
僕はホテルの窓越しに開幕戦を見た。 

text by

長谷川晶一

長谷川晶一Shoichi Hasegawa

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photograph bySports Graphic Number

posted2020/06/22 17:00

ヤクルト版“新しい観戦様式”。僕はホテルの窓越しに開幕戦を見た。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

双眼鏡を通して試合を見守る長谷川氏。一塁側ヤクルトベンチが丸見えでファンにとっても嬉しい眺望だ。

ていうか、すでに予約した(笑)。

 さて、試合は開幕戦から壮絶な展開となった。

 7回表に7対7の同点に追いつかれるとそのまま延長戦に突入。両チーム合わせて35安打の乱打戦の末、ヤクルトは7対9で敗れた。実に4時間49分の長丁場。高津臣吾監督の初陣を飾ることはできなかった。

 負ければやっぱり悔しい。それでも、まずは僕らの日常に野球が帰ってきた。その事実を素直に喜びたい。初めてのホテル観戦は実に楽しかった。こんな事態でなければこのような観戦スタイルを経験することはなかっただろう。

 この日は終始、雨が降り続いていた。しかも23時近くまでのロングゲームだったが、こちらは快適なホテルの一室。トイレにも自由に行ける。携帯の充電を心配する必要もない。

 球音はあれど歓声がないことはやはり物足りない。みんなと喜びを共有できないことも寂しい。それでも、これはこれでアリだと感じた。

 早く「有観客試合」が開催されることを願いつつ、また近々「ホテル観戦」もしたいと思う。ていうか、すでに予約した(笑)。これがこの日の顛末だ。2020年開幕戦、一生忘れられない特別な一日となった。

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