酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
新型肺炎の影響に佐々木朗希人気。
2020プロ野球キャンプに異状あり?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2020/02/17 19:00
佐々木朗希の投球練習には多くの報道陣、ファンが訪れた。この中で新型肺炎対策をする球団スタッフには頭が下がる。
佐々木で人気のロッテキャンプ。
沖縄県のキャンプでは、石垣島のロッテキャンプの人出が多かった。那覇空港から空路1時間、沖縄本島より台湾に近いという立地だが、今年はツアーの団体客がたくさん押し寄せていた。
なんといってもルーキーの佐々木朗希人気だろう。
佐々木は毎朝、サブグラウンドで他の投手とともにアップからキャッチボール、守備練習をこなす。その大きさと伸びやかな動きはやっぱり目立つのだ。
視線はまっすぐで、一生懸命さが伝わってくる。吉井理人投手コーチが、つかず離れずの距離で見つめている。これもなかなかいい感じだ。
パスをぶら下げてキャンプ地を歩いていると、年配のお客から「今日はブルペンで佐々木は投げないのか?」と聞かれた。「まだでしょう」というとひどくがっかりされた。こういう形で佐々木フィーバーが始まっている。
新球団・琉球には懐かしい顔が。
石垣島では例年通り、「アジアゲートウェイ交流戦Power Series2020 in石垣島」が行われている。毎年、台湾プロ野球(CPBL)の強豪、Lamigoモンキーズがやってきていたのだが、Lamigoは楽天に買収され、今年から楽天モンキーズになった。
イーグルスと同じクリムゾンレッドのユニフォームのモンキーズが、南の島でロッテと対戦するのはちょっと不思議な感じだった。台湾からは応援団もやってくるが、台湾語の応援の中に「らくてん!」という言葉が何度も入っている。これも不思議な感じだ。
なお、もともとKBO球団のキャンプ地だった沖縄本島南部の東風平(こちんだ)球場では、新球団琉球ブルーオーシャンズがキャンプを張っている。元横浜、ソフトバンクの吉村裕基が選手として参加し、監督はロッテのエースだった清水直行だ。元楽天監督の田尾安志さんの顔もある。
まだ地元の人がちらほら見に来ているだけだが、この地からも「球春」が始まっているのだ。