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2020プロ野球キャンプに異状あり?
posted2020/02/17 19:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
今年もプロ野球の春季キャンプを駆け足で見てきた。宮崎県と沖縄県のキャンプ地をめぐって毎年、しみじみ思うのは「プロ野球のキャンプは贅沢だ」ということだ。
筆者は一昨年まで2冊、「プロ野球春季キャンプガイド」というムックを作ったが、毎年のキャンプで「翌年以降に使いまわしがきく写真」はほとんどなかった。
選手のユニフォームから、キャップ、トレーニングウェア、パーカーといったものから毎年変わる。一見、同じに見えるようでも腕のエンブレムやスポンサー名が違うので使えないのだ。
春季キャンプ地のフラッグや幟も毎年全部変わる。同じなのは、沖縄県宜野座村の阪神キャンプや、久米島町の楽天キャンプの空気を入れて膨らますゲートくらいだろう。
Jのキャンプと比べると「お祭り」的。
その中でキャンプ地の飾りつけのボリュームも年々増えている印象だ。
実はプロ野球の春季キャンプ地に隣接した施設でJリーグもキャンプを張っているケースは結構ある。
宮崎では巨人と同じ宮崎県総合運動公園でベガルタ仙台、昨年まで広島が二軍キャンプを張っていた日南総合運動公園で横浜FC、オリックスと同じ清武総合運動公園でツエーゲン金沢、沖縄だと中日二軍の読谷村運動広場でサガン鳥栖、楽天の2次キャンプ地の金武町で北海道コンサドーレ札幌などが開幕に向けて準備を進めている。
筆者は時間があればそちらも覗きに行くが、サッカーの場合は期間がまちまちで、飾りつけや見物客も少なく、出店もほとんどない。言うならば「合宿」という印象が強い。「お祭り」のような賑わいを見せる春季キャンプは、プロ野球独特なのだと思う。