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川島永嗣の“リカバリー”に感化。
大迫敬介が目指す「勝たせるGK」。 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/11/13 11:40

川島永嗣の“リカバリー”に感化。大迫敬介が目指す「勝たせるGK」。<Number Web> photograph by Takahito Ando

広島で日に日に存在感が増しているGK大迫敬介。東京五輪に向けて着々を歩みを進める。

「勝たせるGKになりたい」

 着実に経験を重ね、発見を繰り返すことで成長を続けている。

 振り返ると、広島ユース時代から高い身体能力と俊敏性だけでなく、日本人GKに足りないと言われるパワーを兼ね備えていた稀有な存在だった。高校時代の彼のプレーを見て、パワーを持ってセカンドボールにアプローチできるチョン・ソンリョン(川崎F)を連想していた。実際に彼にもそう伝えたことはあった。

 ただ、常に1つ上の環境に身を置いたことで、周囲のレベルについていくことに必死になってしまい、自分の長所であるセカンドボールのアクションを短所だと意識していた。だが、それは彼にとってプラスに働いた。それを解消すべく意欲的に取り組んだことで、彼がもっていたもともとの長所は一層、磨かれていったのだ。

「よりチームを勝たせるGKになりたいし、チームに対してエネルギーを与えられる存在になりたい」

 そうなるために必要なことは理解している。どんどんステージが上がっても彼は環境を成長に変えていけるだろう。まずは目の前の目標である東京五輪に向けて、ライバルたちとのポジション争いに意識を注ぎ込む。

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