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南野&奥川vs.伊東の日本人対決に、
長友vs.レアル、PSG。今季CLが熱い。
text by
細江克弥Katsuya Hosoe
photograph byGetty Images
posted2019/09/11 11:15
今季CLに挑む(左から)南野拓実、伊東純也、長友佑都。日本代表にも名を連ねる彼らの戦いぶりに注目だ。
W杯アジア予選前に語った決意。
2015年に加入してレンタル移籍を繰り返していた奥川にとってもそうだが、南野にとって今季は勝負の1年だ。ザルツブルクのエースとしてリバプールやナポリを相手に存在感を示し、ステップアップの道を切り開きたい。そんな意気込みについて、ワールドカップのアジア予選を控える日本代表に合流した南野はこう話した。
「チャンピオンズリーグに出るチャンスがあり、僕はそれを魅力的に感じました。チームに残ったことを良い選択にしたいし、良い経験をしにいくのではなく、何か自分の実力を示せればと思います。もちろん、次の高いレベルに行きたいという気持ちもあります。チャンピオンズリーグで良いプレーをすれば、つながると思います」
伊東純也のスピードは通用するか。
奇しくも同じグループEに組み込まれたヘンクには、日本代表のスピードスター、伊東純也が在籍する。
昨季後半からチームに加入した伊東は、最大の武器である爆発的なスピードが欧州で通用することを証明している。
ベルギー王者の一員として迎えた2年目は、4-3-3システムの右サイドアタッカーとして開幕戦からスタメン出場。6試合に出場して3アシストを記録しており、その評価は右肩上がりだ。日本では“チャンスメーカー”の印象が強かったが、ベルギーに渡ってからはフィニッシュのシーンにも多く絡むようになり、ゴールへの強い意欲も伝わってくる。
「チャンピオンズリーグかヨーロッパリーグでプレーすることが僕の夢。その夢を叶えるために、多くのオファーを受け取った中で、ヘンクがベストだと思いました」
わずか半年前、欧州挑戦のスタート地点としてヘンクを選んだ理由をこう話した伊東は、チャンピオンズリーグの開幕を心待ちにしているだろう。
その開幕戦の相手が南野と奥川が在籍するザルツブルクとなった。“日本人対決”のモチベーションも小さくないはずだ。
リバプール、ナポリと比較すればヘンクは格下だが、だからこそ突出した“個の力”はピッチで際立つ。そのスピードでグループEの勢力図に異変をきたすことができれば、自身の成長にとっても大きな後押しとなるに違いない。