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ブラストワンピース、凱旋門賞へ。
札幌記念の力勝負を制した意味。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byAFLO
posted2019/08/19 15:20
日本競馬界にとって悲願である凱旋門賞の制覇。現時点では、ブラストワンピースが最も近い位置にいると言えるだろう。
手塚調教師「一緒に凱旋門賞へ」
ブラストワンピースは7月25日に函館競馬場に入り、ここに向けて調整されていた。
「今回、いつも使っている坂路コースのないところで調整したわけですが、調教施設が変わっても結果を出せたのは、海外に行くにあたって収穫でした。また、カイバを本当によく食べるので、それも遠征では武器になると思います」
フィエールマン陣営の表情も明るかった。
手塚貴久調教師と、馬主のサンデーレーシングの吉田俊介代表は、次のように言葉を交わしていた。
手塚「悪い内容ではなかったですね」
吉田「はい、よかったと思います。あまり向いていない舞台で、よく走ってくれました」
手塚「洋芝が合わないわけではなく、コースの形状がうちの馬には厳しかった。東京の2000mなら違いましたよね」
吉田「テンションが高かったのは?」
手塚「パドックだけです。輪乗りのときには落ち着いていました」
手塚調教師は、ぶら下がり取材でさらにこう話した。
「おつりを残しています。ブラストワンピースも残しているでしょうけど(笑)。一緒に凱旋門賞に行けたらいいですね」
ルメールの最大の目標は凱旋門賞。
2頭とも来月イギリスにわたり、ニューマーケットで調整される予定だ。
ルメールも手応えを感じている。
「3000mで勝っているけど、たぶんベストは2400m。一番の目標は次(凱旋門賞)です」