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ブラストワンピース、凱旋門賞へ。
札幌記念の力勝負を制した意味。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2019/08/19 15:20

ブラストワンピース、凱旋門賞へ。札幌記念の力勝負を制した意味。<Number Web> photograph by AFLO

日本競馬界にとって悲願である凱旋門賞の制覇。現時点では、ブラストワンピースが最も近い位置にいると言えるだろう。

有馬記念以来の意義ある勝利。

 一方、勝負どころでブラストワンピースから2馬身ほど置かれたフィエールマンは、大外に進路を取った。

「いい競馬をしました。エンジンがかかるのが遅かったけど、直線は頑張りました。小回りの札幌では内がいいのはわかっていましたけど、安全に乗りました」とルメール。

 直線に入り、ラスト200m手前で、昨年の勝ち馬サングレーザーが先頭に躍り出た。

 外からワグネリアンが迫り、これら2頭の間を割って、ブラストワンピースが豪快に末脚を伸ばす。

 大外からフィエールマンもいい脚で追い込んでくるが、まだ差がある。

 ラスト100mでもまだ内のサングレーザーが粘っていたが、1完歩ごとにブラストワンピースが追い詰め、ゴールまで3完歩ほどのところでかわし、先頭でフィニッシュした。勝ちタイムは2分0秒1。昨年の有馬記念以来の「復活勝利」となった。

この勝敗は、力関係を表している。

 首差の2着がサングレーザー、さらに1馬身遅れた3着がフィエールマン、4着がワグネリアン、5着がペルシアンナイトと、GI馬4頭はすべて掲示板に載った。

 これはすなわち、強い馬が力を出すことのできた、紛れのないレースだったということだ。こういうレースでの結果は、馬の力を評価するさい、額面どおりに受け取っていい。

「力でねじ伏せましたね。凱旋門賞に向けての札幌記念だったので、レースまでの時間を無事に過ごし、日本代表として胸を張って行ける形になったらいいなと思います」

 川田がそう言えば、大竹調教師はこう話した。

「コース適性も味方してくれたのかな。力のいる馬場はいい。凱旋門賞では距離が400m延びるので、競馬はしやすいと思います。今日も時計がかかったなかで勝てたことは意味があると思います」

【次ページ】 手塚調教師「一緒に凱旋門賞へ」

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