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グリーズマン、アザール、新星。
リーガの顔となるエース候補たち。 

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寺沢薫

寺沢薫Kaoru Terasawa

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posted2019/08/15 11:30

グリーズマン、アザール、新星。リーガの顔となるエース候補たち。<Number Web> photograph by Getty Images

憧れのジダンの下へやってきたエデン・アザール。銀河系軍団の新エースとして懸かる期待は相当のものだ。

再構築中のレアル、目玉はアザール。

 そのバルサを上回る3億ユーロ以上を市場に投じているのが、ジネディーヌ・ジダン監督の下でチームを再構築中のレアル・マドリーだ。補強の目玉はエデン・アザール。念願叶ってチェルシーから5年契約で獲得したプレミアリーグ最強アタッカーの推定移籍金は、バルサがグリーズマン獲得に支払ったのと同じ1億2000万ユーロという巨額だ。

 このベルギー代表ドリブラーに加え、レアルはポルトからDFエデル・ミリタン(5000万ユーロ)、リヨンからDFフェルラン・メンディ(4800万ユーロ)、フランクフルトからFWルカ・ヨビッチ(6000万ユーロ)、そしてブラジルのサントスからロドリゴ(4500万ユーロ)と、各国リーグの若手有望株を次々と獲得。

 即戦力のアザール以外はこれから激しいポジション争いに身を投じることになるが、即ブレークする選手が出てきても決して不思議はない。

 さらには、バルサがネイマール獲得を考慮するように、こちらも9月2日までにもうひと押しを狙っている。ジダン監督は、ポール・ポグバ(マンチェスター・U)、クリスティアン・エリクセン(トッテナム)、もしくはドニー・ファンデベーク(アヤックス)のいずれかを獲得し、中盤に“最後の1ピース”をはめこみたい考えだ。

 精力的な動きを見せる今季が、新たな「ガラクティコス(銀河系軍団)」の結成元年になるのか、注目だ。

刷新アトレティコは超新星らに投資。

 同じ街のライバルであるアトレティコ・マドリーも、2億ユーロ以上をかけてチームを刷新している。グリーズマンをバルサに手放したのに加え、彼らはディエゴ・ゴディン(→インテル)、リュカ・エルナンデス(→バイエルン)、ロドリ(→マンチェスター・シティ)とレギュラーがごそっと移籍していったが、契約満了のゴディン以外は移籍金が発生しており、受け取った2億ユーロ近くの売却益をマーケットに再投資した。

 クラブ史上最高額となる1億2600万ユーロをかけてベンフィカの超新星、ジョアン・フェリックスをグリーズマンの後継者として迎えた他、DFフェリペとMFエクトル・エレーラのポルト・コンビや、トッテナムのイングランド代表DFキーラン・トリッピアー、さらにレアルから“禁断の移籍”で手に入れたMFマルコス・ジョレンテらをチームに加え、顔ぶれが大きくリニューアルされた新チームで2019-20シーズンに挑もうとしている。

【次ページ】 メッシ、スアレス、グリーズマン。

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