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黒川淳史はライバル加入も大歓迎。
ステップアップではなく水戸でJ1へ。 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/07/27 08:00

黒川淳史はライバル加入も大歓迎。ステップアップではなく水戸でJ1へ。<Number Web> photograph by Takahito Ando

今季4ゴールをマークする水戸MF黒川淳史。同学年の小川航基らの加入は「焦り」よりも「期待」を抱いているようだ。

「このチームでJ1に上がりたい」

 それに加えて、前述したようにクラブが示す本気度も、彼にとって大きな刺激につながった。

「去年はまだJ1ライセンスが取れない状況で水戸に移籍をするという考え方は、どちらかと言うと『ステップアップの場』という意識が強かった。でも、クラブがJ1ライセンスを獲得するために努力する姿を目の当たりにし、実際に今季スタート時の状況を見ても、J1チームからレンタルで来ていた選手が何人か完全移籍に切り替えた。

 前寛之くん(北海道コンサドーレ札幌から'18年に期限付き移籍で加入)も、茂木駿佑くん(ベガルタ仙台から'18年6月に育成型期限付き移籍で加入)もまだ若いし、レンタルでもう1年というのも妥当だと思っていたけど、クラブが完全移籍で受け入れたことで、クラブと選手たちの本気度が伝わってきた。実際に昨季はレンタル組がスタメンに顔を並べていたけど、今季は僕と清水慎太郎くんくらい。レギュラーの顔ぶれを見ても分かったし、年齢層も高くなり、かつこの3人の移籍が(本気度を感じた)決定打となりました。

 それを受けて、僕自身の心境もかなり変化して、今はこのチームでJ1に上がりたいという気持ちが強くなった。まずはここでJ1昇格を掴みたいんです」

 今の状況をポジティブに受け止め、さらに自分にベクトルを向けて、自らに火をつける。この繰り返しを自分の生きる道と認識している黒川淳史は、今、さらに伸びようとしている。

 最後に彼は古巣・大宮への思いと今という時間の意義、そして将来に向けて力強く語ってくれた。

「アルディージャは僕にとってアカデミー時代から育ってきたクラブです。アルディージャに対する思いがあるのは間違いないですが、今は水戸の一員として、アルディージャを昇格するためのライバルとして捉えないと、ここで戦えない。将来的には海外でプレーをしたいと思っているので、今、自分が抱く信念から目を逸らさずにまっすぐに向き合ってプレーをしたい。それが水戸ホーリーホックの一員としての自分なんです」

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