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“親子弾”若林晃弘を育てた
巨人二軍での「超攻撃野球」。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2019/06/14 15:30

“親子弾”若林晃弘を育てた巨人二軍での「超攻撃野球」。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

6月7日、ロッテ戦でプロ1号を放つ若林。2017年のドラフト6位。

若手選手の台頭こそ最大の価値。

 4月16日に一軍に昇格した山本泰寛内野手は、その日の広島戦で昇格即スタメン起用されて2安打の活躍。5月8日に2度目の一軍昇格した田中俊太内野手も10日のヤクルト戦で先発起用されて満塁本塁打を含む5打点と結果を残した。

 もちろん4月の若林のケースや5月6日に一軍昇格したが、結果が出ないままに13日には二軍に戻った北村拓己内野手のようなケースもある。ただ旬を逃さずに一軍に上げて、すぐに先発に起用した選手が活躍するのは、決して偶然ではなく方針があるからだった。

 2016年にはファーム日本選手権を制し、昨年は選手権では敗れたがリーグ4連覇を果たして5連覇がかかる今季の巨人のファーム。6月13日時点で29勝26敗の勝率5割2分7厘という成績は、イースタン・リーグの首位・ロッテから5.5ゲーム差でDeNAと同率の3位というポジションだ。

「上野と高田がこちらの考えを理解してきちっとやってくれている」

 それでも原監督は一、二軍のつなぎ役をしている上野裕平ファームディレクターと高田監督の仕事を評価する。

 プロ野球の組織における二軍本来の役割を考えれば、勝つことではなく若林やそれに続く若手選手の台頭こそ最大の価値なのは言うまでもない。

「一軍も二軍も全員が戦力」――だから若林の活躍は偶然ではない。必然なのである。

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